1719 国税・市県民税の滞納による給与差押えの恐怖!差押えの範囲は給与の4分の1ではなく,生活保護費相当額以外は全額差押え,しかも差押え範囲の一部解除の制度なし!新しく雇った企業が照会に応じないと罰則

顧問の会社からの依頼で調査したらビックリです。

新しく雇った外国人が,従前の会社で住民税等の滞納があったのですが,
従前の仕事に対応する担当市役所が「○○という外国人はいますか?」
と照会をかけてくるので困っているというのです。

酷い話です。
こんな調査は市役所の仕事であるのに,それを無関係の新雇用先に照会をかけて来るのです。
しかも「正当な理由がない場合には罰則がある」と脅してくるのです。

そして,最も問題なのは,今の会社に在職中に給与差押えがなされたときは,
生活保護に相当する10万円程度を残しただけでその余の給与を全部差し押さえるのが,法の建前なのです。
民事執行法のように,給与の4分の1に限定するのではないんです。
しかも民事執行であれば,差押え範囲の変更の申立てもできるので,事情によっては,差押えの後であっても,給与の6分の1とか8分の1とかに差押えの範囲を限定してもらえる道がありますが,税金の場合は一切ありません。

    もう唖然としますね。
    破産手続で,税金が免責されないことは,日本だけの特殊な話で,それもビックリですが,
    差押え範囲が給与の4分の1に限定されず,かつ差押えの範囲の一部解除等もできないというのは本当に驚きました。
    差押えの範囲が減縮されても免責されるわけではないのですから,差押えの範囲の変更申立ての制度くらいはあって全然構わないと思われるのに,酷い制度だなと思いました。

    税金の破産免責がされないというのだって,日本だけの話ですから,給与差押え範囲の変更が認められないのも,日本独自仕様だと思われます。
    財務省恐るべし。


【外国人が会社を辞めて逃げてしまう】
最も困るのは,こういう民事執行法の当たり前の原則すら,こけにしてあざ笑うかのようなやり方を平気でバンバン強行されたら,外国人は,会社を突然辞めて裸足で逃げ出すということです。
雇った会社は,仕事に穴が空いてしまい,本当に困ります。
日本人だって,逃げ出すかもしれません。外国人だったら,日本人の何倍も逃げると思います。

    これを,役所の担当官に言うと,
    「雇い入れる時に身体検査しないんですか」

    酷い話です。
    だったら,我々は徹底的に身体検査して雇わないので
    役所は罰則付き照会制度に頼らないで,自分の足で調査しろよ,
    他人のフンドシで相撲を取らないで,
    と言いたいです。


【会社が出来るのは,“自首”させることのみ】
役所の担当者によれば,
差押えが始まったら絶対に譲らないとのことです。

ですので,会社がすべきことは,差押えになる前に,外国人に“自首”させることです。

今のところ,差押え開始前であれば,ですが,労働者に借金があり,扶養家族が多いなどの生活苦の状態にあれば,それなりに分割払を認める運用はあるようです。

    ただ,この運用はあくまでも,法律に明記されていることではないので,担当官の胸先三寸でしかありません。
    いつ何時,前記法律通りの情け容赦ない厳しい対応になるかは予断を許しません。

    要するに“自首”を勧めて,本人が役所に行ったら,差押えを強行するとかだって,将来起こらないとも限りません。

ですので,外国人らを雇い入れた会社としては,役所に対して
「差押えよりも事前に,とにかく“自首”を勧めるのはよいです。現にそうしていますし,今後もやり続けます。ただ分割払等を柔軟に認めていただけず,突然差押えだなんてされると,外国人なんて,途端に会社を辞めて逃げてしまうと思いますので,それだとこちらにも損害が出るし,役所も税金を取れなくなりますがよいですか?」
「“自首”することによるインセンティブがなければ,誰がそちらに行きますか!」

と毎度逆に脅しをかけて下さい。

    ここで,会社が“自首”を勧めると宣言する意味は
    「正当な理由なく役所の照会への回答を断った」ということによる罰則を回避するためです。

    毎度市役所に向けて,外国人に“自首”する様に促す姿勢をアピールしておくことは,新しく雇い入れた会社としては滞納の事情を知らなかったとしてもなお,役所に貢献するように前向きに努力しているわけですから,仮に常に照会に応じることができない場合があったとしても,だからといって直ちに罰則適用するのは困難になると思われるからです。


【お役所の身勝手には辟易】
お役所の身勝手には辟易します。

理屈はもちろん分かるんです。
滞納する方が悪いんだよと。

でも,新しく雇った会社は関係ないでしょう。
しかも何のために民事執行法が,前記規定を整備しているんですか?

もしお役所の小理屈どおりやれば良いんだったら
例えば破産制度や再生制度も不要です。
だって,「給与の範囲内で生活すれば良いんだ!」で終わってしまうはずです。

そんな役人の小理屈では通用しない世の中の実態があるから,破産制度や民事再生制度が設けられているんです。

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