1685 裁判官の21日間もある所謂「夏休み」は,全部がフリーの休日ではない。仕事を前提とした在宅日もある。

国民が今や不思議がっている,
裁判官が毎年取る長期21日の夏休み。。

実は裁判所だけの慣行です。

現に,他の省庁では聞いたことがないでしょうし
裁判所と仲よし?と揶揄される検察庁の検察官でも
1週間の休みしか取りません。
仮にその1週間でも,組織で動いているので,代わりの者が対応することも一応可能な体制になっている。

    裁判所は,裁判の独立原則からでしょうか?
    担当制を厳しく採るので,
    休み中だからといって,臨時の裁判官が対応することは基本的にありません。
    臨時代理というのは,正式裁判ではないところの令状当番とかの緊急のものだけで,正式裁判では普通有りません。


【裁判官の所謂 「夏期休暇」の3種類】
裁判官の21日間の所謂 「夏期休暇」とは,
実は休暇という名称は正確ではなく,
「夏期休廷」というのが正確な表現です。

「この裁判官の担当事件については,例えば
8月10日から8月31日まで休廷する
というのが正確な表現となると思います。

この21日間がすべて裁判官個人の夏期休暇ではないのです。

この21日間の夏期休廷期間は
①裁判官の夏期休暇の数日
②裁判官の有給休暇の一部消化
③裁判官の自宅での研究調査・仕事のための日
の3種類で構成されています。

③は,要は,判決書作成のために家でがりがり仕事するために設けられたもので,休暇ではありません。
集中的に取り組まないと書けないような判決をこの機会に処理するための制度です。

ですので,この内部区分の日を使ってバカンス旅行等に行ったということになると
後で最高裁や高裁からお叱りを受けます。

    ただ,普通の裁判官,特に民事事件の裁判官は,
    ③はもちろん21日間の夏期休廷期間の大半を判決起案に当てるため
    (一夏で10本近く判決を書き上げる)
    夏期休廷期間の利用違反に問われる方はほとんどいないはずです。
    →後注)


【刑事裁判官はどうか】
ただ,以上は,民事裁判官の話でして
刑事裁判官は,判決の負担はそれほど多いものではありません。
自白事件が多く,かつ証拠も揃っているので,量刑の判断に多少悩む程度です。

否認事件(ほとんどない)や執行猶予か実刑かで悩む場合は正直あるようですが
例えば前科が全くない軽微な初犯さんの事件や
逆に,前科が山ほどあって,実刑は疑いなしの判決で
悩んだり,労力が掛かるということはありません。

ですので,夏期休廷期間中にさしかかりそうな刑事事件で,
一回の期日で結審できる自白事件でかつ身柄事件は,
判断を急いで貰うことは本来できるはずです。

仮に,どうしても夏期休廷中に判決言い渡し期日等がかかってしまうような場合でも
先の③を使うことは全然可能です。→後注)
(そもそも休暇でもなんでもない,仕事をしなければならない)
民事の裁判官のように,難しい判決書を何本も抱えているという事情でもない限り,
大抵は,③の日について,臨時開廷をしてもらって早期判決をして貰えるはずです。


【ただし,最近の裁判官は志気が下がっている?】
しかし,最近の裁判官は,
どこの裁判所もそうですが,どこか志気が下がっているように思います。
特に問題となる例は,次回以降挙げます。

夏期休廷中の本来自宅で仕事を命じられているというだけの前記③の休廷期間も「期日を入れません」「臨時開廷には応じません」と豪語する裁判官も出て来ました。
(その方が休み明け9月以降の事件処理もスムーズになるのに)

前記のとおり,検察庁は柔軟に対応できるので,臨時開廷にノーを言うことはまずありません。
少なくとも判決言渡期日であれば代わりはいくらでも居り,全然大丈夫です。
検察庁の都合を理由に臨時開廷に応じないと言われたら,それはフェイクです。嘘つけ!,です。

庶民がたまげるような本当に高い俸給を貰っておきながら,
前記③の本来の仕事日(休暇でも何でも無い)に臨時開廷も拒否する刑事裁判官はいただけないと思います。

もし③の日に旅行等にでも行っていた場合,国民が通報したら処分を受けます。


    後注)
    なお,③の日は自宅で仕事しなければならないというのではないです。
    自宅でも職場でも,新しい仕事を受けないままで,既にある仕事の処理にひたすら専念しなさいという趣旨の日です。

    最近の裁判官は,自宅で判決書きをするよりも職場に出て来た方が仕事がはかどるので,登庁される例が圧倒的に多いです。

    登庁しているからと言って,新件を処理してくださいと言われると断れるので,かえって,静かな環境で朝から晩まで判決書きに取り組めます。

    いずれにせよ,③は休暇ではないので,裁判所に出て来て判決でも書いていた方が,無難です。

    ということは,判決書きが必ずしも溜まっているのではない刑事の裁判官は,③の日は裁判所に出て来て,臨時開廷くらいしても全然大丈夫,ということになります。
    どうせ旅行等の遊びには出られないのですから。

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