1632 裁判所にはヤミ専従(=勤務時間上の利便供与)はないが,所長は組合に専用室を貸し与えている(空間的利便供与)。

神戸市のヤミ専従が再びニュースを賑わしています。

裁判所では,私の認識ではヤミ専従はないと思っています。
ただ,普通に組合活動に専念していた職員が,たいした能力もないのに,
組合の力で書記官に昇進したりしたとのうわさはちらほらありました。
もっとも,それもここ最近はないのではないかと思います。


【所長が,組合のために庁舎内の専用室を貸し与える!】
私がよく記憶しているのは,各地の地方裁判所の本庁で
組合専用室があてがわれていることです。

支部にはそのような専用室はなかった記憶です。

地方裁判所本庁の庁舎管理権は,所長裁判官にありますので,
直接的には所長が,組合のために,専属利用を許可したことになるはずです。

ただ,所長は,最高裁に任命されているだけで,
いつでも地位の剥奪が可能な状態に置かれています。
よって,組合に庁舎内の一室を貸し与えるのは,
最高裁の許可があって初めてなし得ることになるはずです。

    しかし,例えばとある裁判官に,二部屋を与えることはありません。
    せいぜい4,5人用の裁判官室を共有としてあてがわれるだけです。
    資料室や会議室のように,裁判官・職員全員が使う部屋はもちろん別です。

    仮に囲碁や将棋の趣味がある者が庁内に数名・数十名以上いたとして,だからといって
    囲碁愛好職員・裁判官や将棋愛好職員・裁判官のために,専用室をいただけることはあり得ません。

何故に,職員組合だからといって,二部屋めが与えられるのか。


【組合活動は外で部屋を見つけるのが筋】
喩えは悪いですが,
刑務所に入れられた在監者(囚人)は,もし信教の自由を行使したいとき,
例えば,牧師さんやお坊さんの話が聞きたい時は,
刑務所をして,牧師さんを呼んで貰うという権利が憲法上認められています。

    刑務所は,その囚人の身柄を拘束できますが,
    憲法の認める信教の自由は侵害してはなりませんので,
    こうした場合,刑務所が世話をしないと逆に囚人の信教の自由を侵害した形になるのです。

    だから,刑務所はお坊さん達を刑務所まで呼んでくれる労を執ってくれるのです。

これに対し,職員組合への特別優遇措置は別です。
裁判所や最高裁がそのような,憲法の権利の侵害を事実上なりとも行っているとか,行う可能性があるということも絶無です。
例えば,裁判所は職員の身柄を拘束して組合活動を出来なくしているとかも全然ありません。
従って,それを補償するために,庁舎内にその活動の場を提供しなければならないことはないのです。

組合のために特別の部屋を用意することは,税金の手当を組合に対してするということです。

税金の裏付けがないとできないことであるのに,こんな特別扱いが許されるはずがありません。


【ヤミ専従は,それを午後五時前でも認めたこと】
以上は,組合活動に対する空間的な利便供与でした。

このことを更に推し進めて,平日の午後五時前の勤務中でもなお,組合活動の従事に対して見て見ぬ振りをしたという,時間的な利便供与が,ヤミ専従問題です。

利便供与が空間的なものか,時間的なものかは別として,
どちらも許されないことだと思います。

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