1377 出て行った夫が,子どもに面会させろと言うけれど

私は,お父さんが子どものことを
目に入れても痛くないくらいに可愛がっていたりするのを見ると
本当に素晴らしいことと思っています。

男性に愛情があるのは,幸せの証なのではないか。

    私もカメラおたくに近いので,
    結婚式に駆り出されると,プロの写真家を邪魔しながら?撮影したりしています。

    私が,結婚式の写真で一番大事にしているのは,
    美しい花嫁さんもさることながら,
    新郎が,新婦を見たり,振り返ったり,様子をじっと見守っていたりする表情です。
    これを特にシャッターチャンスととらえています。

    花嫁さんが綺麗なことは言うまでもないので,
    新郎がどれだけ新婦を気に掛け・気遣っているかこそがむしろ重要です。

    それが夫婦幸せの証にもなると思われるからです。


【ただ,実際は,弁護士事案では,男は妻に任せっきりが多い?】
しかし,私どもが弁護士の仕事として扱う事件は
そうした父親が子煩悩の最たるものという事案はむしろ少ないです。

そうではなく,殆どが母親任せ
良い部類でも,お風呂くらいは入れてくれるかなくらいです。

やはり不況もあるのか,男は,外で身を粉にして仕事しますので,
それを理由に子どもは全部任せきりなことが多いのです。
私どもの扱う例では,です。

    おそらく日本国全体の総数では,子煩悩の父親は,我々が見るよりは多いと推測はできますが,少なくとも夫婦間で争いになる事案は,子どもを任せっきりにしてきた男親も比較的多いということです。


【男親は中々父親になれない現実】
実は心理学の本には,以下のような記載があるのをみつけることができます。

それは,
「女性は,子どもを産んだ時は,その瞬間から母親になる。
約10か月もの妊娠期間,そして命を賭しての出産を経験する。つまり妊娠から出産時までの長い期間の経過の中で母親に切り替わっていくことができる。
しかし男性は,そうした肉体的な経験を持つことができない。
すると,男性は生まれて直ぐには父親になれないのみならず,場合によっては10年以上も父親になれない場合も希ではない。」と。

もちろん,最初から子ども好きの男性もいますが,男性の場合は意識していないと,なかなか父親になれない・成長しない側面があるということだと思います。


【それでも男性は面会交流を求めたがる】
しかし少なくとも同居中は毎日毎日せっせと働き,妻にお金を渡してきたのですから
子どもくらい会わせろという方は実に多いです。

ただ,①残念ながら結果として,子どもを可愛がった実績が余りなかった男性で,
かつ②自分から家を飛び出した
更には③婚姻費用すら払わないとなると,
(それも妻の裁判等でやっと重い腰を上げた程度だとすると) →後注)
どうしたって,奧さんの抵抗は強くなるのではないか。

しかもむしろ子ども自身がむしろ「会いたくない」と言って仕舞いやすい
・・・・これは現実問題としては残念ながらあることです。。

前記のとおり,夫は努力していないと,直ぐには父親になれない側面もあります。

事案はそれこそ千差万別なので,一概にはいえませんが,
ただ少なくとも面会交流についていえば,
今言ったまさにこの事例(①②③を満たす)で,夫がただ会わせろと言っても,残念ながら,
いきおい関係がギクシャクしてしまうことは避けられないかもしれません。
それは,夫婦関係もそうですし(面会には妻の協力も必要です。),
父子関係についてですらいえます。


【まとめ】
私どもは,こうした難しい事案ばかり扱うワケですが
ただ,いずれにせよ「子どもの福祉とは一体何か」を精一杯依頼者と考えて裁判所に意見をそれぞれ具申する,それしかないと思います。

子どもへの愛情が勝っているのであれば,それは子どもにとって何よりのことです。
何分法律制度ですので,各親にどれほど愛情があってもなお,裁判で思い通りにならないこともあるかもしれません。

ただ,子どもからすれば,両親からの愛情があるということは大変によいことですし,
そんな親であればいずれ理解される時が必ず来ると思います。

子どもに愛情を注いで悪いということはないと思います。


    後注)
    婚姻費用は,生活費よりも低い概念です。
    しかも子どもの養育費を含んでいる概念なので
    生活費はおろか(より低い)婚姻費用すら払わず,要は子どもの養育費すら払わない,
    そんな子どもの生活を脅かしている夫に対して,妻が

    「どの面下げて子どもに会いたいというのか」と思ったとしても,それは一応の理屈だということです。

    まあ,「子ども渡すのは良いが,妻が受け取るのが嫌だ」という気持ちからかもしれませんが,養育費を払っていない事実が発生することは,少なくとも罪のない子どもにとってはいいことではないでしょう。

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