1313 ホロコースト責任者アドルフ・アイヒマンの特集「知っているつもり」は示唆に富む。

もうとうの昔に放映終了となった関口宏の「知っているつもり」も
今見ると,感慨深いものがあります。

ようやくネット社会になりはじめたころの2002年までの長寿番組だと思います。

ですので,今のネットの落とし子の若い方から見ると,
物足らない部分はありますし,当時の政治状況からして大いに隠されているな
と思うことはあります。
ただそれでも,見方によっては大変面白いです。


【放送法は健在だった!?】
昔も今もある放送法ですが,この番組の全盛期である約20年前は,
今はマスゴミと呼ばれる日本のテレビ局も,実に真面目に放送法を遵守していた姿が見え隠れするのです。

「これ,偏向きついわー」「印象操作も半端ない」と思う一方,
「でも,こんなところで,さらりと真実を暴露して,それとなくバランスを取り,
分かる人には分かるように番組を作っているわ」

と思うのです。

ですので,小川栄太郎さんやケントギルバートさんその他上念の
『放送法遵守を求める視聴者の会』の厳しい目で見て貰っても,まあ及第点かな
と思えるから不思議です。

何なら,自分で過去の番組についてのYouTube動画を
「再編集」・・・・編集された番組を視聴者が切り貼りするようにして
(頭の中でつなぎ合わせて)まとめたらよいのです。

放送法の趣旨である両論併記,つもりバランスを心がけていた昔の放送であれば,
うまく切り取れば,正しい部分のみが抜き取れるわけです。

著作権の問題があるかもしれませんので,
頭の中だけの切り貼りと思って聞いて下さい。


【アイヒマン特集は実に実り多かった】
そんな中,ナチス政権の重要人物,アドルフ・アイヒマンの特集が良かったです。
注意してみれば,頭の中で編集しながらみれば,です。

番組全体のトーンは最初から最後まで,アイヒマンがホロコースト600万人殺害をやってのけたこと,その600万人の言葉が何回も繰り返し使われました。

しかしながら,その一方で,

    1 全欧州のユダヤ人口は1100万人と繰り返し強調して,上記600万人虐殺と関係でいうと,全欧州のユダヤ人の過半数をアイヒマンが殺戮したことになることを明示していること
    (東京都の人間の過半数を殺した計算になる数字)

    2 「ナチスはユダヤ人がドイツ経済を支配し,その金貸しが共産主義と結びついて世界制覇をもくろんでいる」などとナレーションを入れていること。
    ナチスの主張の問題とはいえ,一般人が知らないような,ユダヤのドイツ経済支配,金貸しと共産主義革命との関連性の主張を暴露。
    (一般人は,こうした事実はもちろん,その旨の主張があることも知らない)

    3 アイヒマンは,イスラエルとは国交のない,犯人引渡条約のないアルゼンチンに逃れていた事実を開示。
    そしてアイヒマンの逃走ルートは,ローマカトリックの神父がドイツ人であることからアルゼンチンに逃れることができたことを開示したほか,イスラエルによるアイヒマンの所在突き止めの契機として,アルゼンチンのブエノスアイレスで,同人がドイツ人の集まりに参加している彼を発見して拉致したとの事実をも摘示したこと

      ・・・・これらは,結局ナチスの高官が当時アルゼンチンに生き延びた客観的可能性や疑惑を示唆するものとなること
      (なお,現在ではヒトラーがそもそもその中にいた事実が明らかになっている)

    4 その拉致は国際法違反であることも説明

    5 アイヒマンは,イスラエルの裁判で有罪になったが,死刑を廃止しているイスラエル国であるにもかかわらず,彼だけに,初めて(超法規的に)死刑を宣告した事実を開示
    しかも,死刑執行後についても,その身体が焼却された上,その遺骨が「密かに海に撒かれた」と開示して,その証拠保存等の杜撰さを暴露していること

    6 イスラエル国によるアイヒマンの取り調べの結果,「厖大な取り調べ調書と僅かの録音テープが残っている」と暴露し,録音テープを終始回し続けていないか,少なくとも後日それの多くが喪失したことが言外に分かること
    (録音場面の再現動画をみても,取り調べの日や時刻を取調官が宣言した後に,録音テープのスイッチを押している場面があり,インデックスとなる日時の宣言をなぜか録音に残していない場面を写していること)

    7 ナチスドイツによる(単発の)ユダヤ人の殺害等についても,実は多くの兵士がトラウマになって精神的にだめになる例が相次いでいたことを暴露していること

    8 アイヒマンは実は,本来ユダヤ人には同情的でユダヤ人の有力者との人間関係があったこと,熱心に国外に出すことをしていたことを紹介していること,しかもイスラエル国とそう遠くはない,アフリカ沖のマダガスカル島に強制移住させる計画があったことも暴露していること(イスラエル建国の方向に沿ったものであること)

以上,当時プライムタイムのテレビ放映であったにもかかわらず,なかなか示唆に富む面白い発見がありました。

あの関口さんの番組にしては,と言っては失礼でしょうが,よく見ると,よく作られたブイだと思いました。


【もし,ホロコーストがなかったら】
今ネットで言われているとおり,
ホロコーストというものがそもそもなかった前提でも,この番組を見てみると面白いです。

すると前記1から8が,尚更大きな意味を持って,浮き上がってくることが分かると思います。

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