1209 メディア言葉が貧困過ぎ 「差別」と「合理的区別」は戦後憲法の基本/平等の3種類

今の世の中,米国もそうかもしれないですが,
日本も,「差別」という用語しか出てきません。
・・・・中身を議論説明せず。
  世の中に起こった不平不満を,全部この言葉でひとくくりしているよう。

どうしてこうも言葉の使い回しが貧困なのかと思います。


【憲法制定70年なのに】
主要メディアは,いつも憲法を護れと言います。
そして今や戦後70年です。
憲法も同時期のもので,これが日本に定着したとしています。

のみならず,大学進学した戦後の人々(国民の4,5割でしょうか)
は,法学部かその余の学部であるかに関係なく,
憲法の授業は必ずあります。一般教養等。。。

そうした中,憲法14条は法の下の平等は,
憲法で初歩中の初歩のお話しであり,同時に人権の根幹に関わることです。

    憲法13条の個人の尊厳原理と幸福追求権は,人権の総論と言われていますが
    その次の条文である憲法14条も人権の総論に準ずるものです。
    13条の個人の尊厳と幸福追求権を別の観点から規定したものであり,最重要の規定なのです。

以上にもかかわらず,どうして,憲法14条の平等や差別,もっといえば
合理的区別か,不合理な差別かが,
何故メディア等で,きちんと議論されたり,紹介されたりしないのか。
大学を出ていない人のためにも,丁寧に説明すべきだと思います。

私どもにとっては,実に不思議中の不思議です。


【差別と連呼すれば差別なのではない。】
「差別だ」という言葉は,
「私は不幸だ」,「うまく行かない」に言い換えても意味が通るくらい
余りにも頻繁に活用され,かつ「差別」の具体的中身や合理性の有無がはっきりしません。

差別だと連呼すれば差別になるのではないのです。
しかも何が合理的な区別であり,何が不合理な差別になるのかはメディア等がきちんと紹介すれば本来理解できることなのです。


【差別か合理的区別か/平等概念の3種類】
まずは,最低でもこの説明を主要メディアは意識して行うべきです。

でなければ報道の専門家としては失格です。

    メディアは,シロウトYouTuberの類じゃあないのですから。
    「差別だ」と叫ぶ人達をただ垂れ流す報道をするだけでは,余りにも雑に過ぎます。

次に,平等概念も3種類あることをきちんと伝えていくべきです。
1 機会の平等
2 条件の平等
3 結果の平等

    憲法は,国民の自助努力を一応基本としていますので,
    怠けている人が努力した人と結果を同じにしてくれという,
    要は因果関係無視に近いかの,3・結果の平等は採用できないのです。

    他方で,もし1だけ,つまり機会さえ平等であれば良いとすると金持ちは絶対に有利です。
    結局,今の言い方だと「格差社会」になり,かつ時とともに一層格差が広がっていくことになります。
    そのため,憲法の平等概念は,2か,1と2の中間くらいだとされているのです。

主要メディアは,報道の専門家として,
こうした憲法の初歩である概念をきちんと伝え,
問題とされた事案を,こうした観点から分析しないといけないと思います。
→後注)


【ヘイトだの,差別だのと報道する前に】
差別だのヘイトだの主張をする人達をただ写す報道をしたり,
これをそのまま鵜呑みにして,抱きしめるだけの報道をするのではなく,
国民の何割も占める大卒なら誰でも一度は勉強した憲法14条の差別と(合理的)区別の違い,
そして平等概念の3種類について,大卒でない人にも分かるように丁寧に説明をしてから,
ある「差別」事件の報道をするべきです。


    後注)
    主要メディアは,憲法学者と仲よしが多いと思います。

    差別問題の時も,憲法学者を呼んだら,
    彼らはいつも大学の授業で教えている話なので喜んで説明するはずです。

    何なら弁護士や元検察官のコメンテーターでも構いません。

    そうではなく,ど素人のみに,感想や気持ちを言わせて終わりにするのだけはよしていただきたいと思います。

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