1177 家裁は家庭保護機能を捨てるな。家庭平和や婚姻維持の思想が消えた離婚法制

本日は元旦でした。深く考えていませんでした。
まずは皇室から。

年頭にあたって,基本理念を述べた方がよいのかもしれません。


【時代は劣化して,より家庭破壊的な人が増えた】
DV夫とか,モラル・ハラスメントの夫は増えました。
むしろ家制度と揶揄された戦前や戦後まもなくの方が,その点は良かったかもしれません。
えっ?と思われるかもしれませんが,
昔の日本の嫁は,一見姑に虐められたようでも,
結局それに耐え抜けば,必ずお嫁さん自身の時代が来たのです。
また意地悪は意地悪でも,今のようなどうしようもない底意地の悪さはなかったのです。

でも,今は,ただ虐める,ただDV,ただモラル・ハラスメント
・・・・これが社会が堕落した点かもしれません。

ところが,実は,最近の法整備によれば,
日本の離婚に関する法制も結構重要な変容を遂げています。


【片面的職権主義の廃止】
平成15年の改正があるまでの旧人事訴訟法では,
なんと,片面的職権主義を掲げていました。

    旧人事訴訟法
    第14条 裁判所は婚姻を維持するため職権をもって証拠調べをなし,かつ当事者が提出せざる事実を斟酌することができる。但しその事実及ひ証拠調の結果につき当事者を尋問すべし

平成15年改正より前は,裁判所は,婚姻を維持する方向では積極的に乗り出せたのです。

    ここで誤解があるといけないので,
    離婚事件の前に必ず実施しなければならない調停について,定められていた家事審判法(昭和22年12月6日法律第152号)をみると,
    家事審判法第1条
     この法律は,個人の尊厳と両性の本質的平等を基本として,家庭の平和と健全な親族共同生活の維持を図ることを目的とする。
    とあり,「家庭平和」「健全な親族共同生活の維持」が根本目的・思想として定められています。
    (なお,家事審判法と言っても,調停もきちんと規律しています)

    つまり,これによれば,離婚訴訟という人事訴訟の片面的職権主義は,この家事審判法の根本思想と相通ずるものと見るべきです。

ところが,それが平成15年の法改正で,片面的職権主義が捨て去られ,両面的職権主義が取られました。

そしてその後,平成23年に,家事審判法が全面改正されて家事事件手続法となり,
なんと前記「家庭平和」「健全な親族共同生活の維持」の尊い理想が削除されてしまったのです。


【心配なのは,怠惰な法律家や裁判所】
家庭を維持する方向でも,離婚する方向でも職権主義を採用するのは,
一見,公平に見えるかもしれません。

しかし,法律家は,知的エリート気取りが多く,バタ臭い仕事を好みません。
とにかく(知的に理屈をこねて)壊したり,解体・清算する方が楽です。
カウンセラーのような能力を持っていないにもかかわらず,偉ぶるのです。

人事訴訟法及び家事審判法の大改正の基本的な狙いは,もしかしたら,前記DV・モラハラ三昧の男性支配に苦しむ女性の解放を目指したのかもしれません。

ただ,今では,夫の不貞事件は本当に多く,
不貞夫は,とにかく家庭を早く壊して精算して,新しい女性と一緒になりたい,貢ぎたい一心なのです。
女房や子どもに何時までも要求されていたら,新しい女性に貢げないのです。
「リソース」は有限なのです。

そうした中,双方向の職権主義を目指すと,法律家の怠慢・めんどくさいとの気持ちを誘い込み,前記楽な処理,つまり婚姻破壊の方向ばかりに熱が入るということはないか
かえって女性保護や子ども保護,つまりは家庭保護を失わせるのではないか,
それが心配です。

裁判所も,他人の家庭はどうでもよいと考えやすいし,ならば楽な方,家庭を壊す方向で訴訟指揮をしたらよいとならないか。

    私は,仮に片面的職権主義を捨てるとしても,
    家事審判法の根本目的だけは捨て去るべきではなかったと思う。
    「個人の尊厳と両性の本質的平等を基本として,家庭の平和と健全な親族共同生活の維持を図ることを目的」
    ・・・・この目的や理想を見て,最近多く発生するDV事案やモラル・ハラスメント事案にもかかわらず,女性を解放させないという運用になるはずがないのです。

    しかも,家事審判法が戦後まもなくの法であることもあって,
    憲法24条の理想にもきちんと沿っています。

    私は何故これをも削除したか分かりません。


【有責配偶者5年ルール】
法改正当時,同時期に議論されていたものに
有責配偶者からの離婚請求でも5年別居してたら離婚を認めちゃえ,というのがありました。

有責配偶者からの離婚請求は,未成熟子がいないなど,重要な条件をクリアしないと認めないのが最高裁判決であるのに,
それを緩和しようとの運動です。

私はこの動きも理解できませんでした。

今,当時より更に研鑽を積みましたが,
最近のDVや手の込んだモラル・ハラスメント事案を目にすると,
有責配偶者やりたい放題だなと思いました。

中学校のいじめでも中々確たる証拠をつかめないのがいじめだというのに,
不貞をしたい男性は,明に暗に,大小織り交ぜた嫌がらせの数々をすればよいことにならないか。
嫌がらせをすればするほど,早く自分の目的を達することができることにならないか

これに,法律家や裁判所の怠慢したくなりがちな心理状況を併せると,お話しにならないと思います。


【家庭平和,親族共同生活維持はやはり理想として重要】
前記のとおり,本来有益な概念であるはずの
「家庭平和」「親族共同生活維持」は当然維持すべきでした。
取っ払う方が危険です。

大手企業の強固な労組に護られた正規従業員さんたちは,
今や離婚をなんとも思ってはいないそうですし,
不貞不倫はイケイケどんどんの方も増えていると聞きます。

労組は,基本的に女性を囲い込むことに隠れた動機があるだけでなく,
労組に護られた強い身分を背景に,囲い込まれた女性と不倫して,
彼女を第二,第三の嫁にするということも全然OKだというのです。

昔で言えば大金持ちに愛人がいたように,
(でも昔は家庭を壊さなかった)
今では強い労組の従業員さんが,労働貴族としての特権を背景に,家庭軽視の傾向があるとのことです。
→後注)


    後注)
    「家庭平和」「親族共同生活維持」を取っ払った家事事件手続法の制定は平成23年5月25日ですが,
    これは民主党時代に計画及び制定された法律です。
    (両面的職権主義に変えたのは,自民党ですが,このときはまだ「家庭平和」「親族共同生活維持」がちゃんと残っていました。)

    さすが家庭解体主義のさよく政党の作った法律だけのことはあります。

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