1169 弁護士のポリティカルコレクトネス(コートコレクトネス)

弁護士というと,如何にも黒を白と言いくるめる人種のように思われているかもしれません。

ただ他方で,橋下弁護士とかを見れば分かるとおり,所謂「口汚い」印象がありますよね。

歯に衣着せずにものを言う。


【弁護する時はポリティカルコレクトネスかも】
橋下さんだって,たぶんそうかもしれませんが,
依頼者を弁護して,法廷に文書を出すとき,
きれい事を言うと思います。

もちろん,依頼者が2万パーセント勝てる時は,何も考えないかもしれませんが,
微妙な要素があれば,そこは,オブラートに包み,
綺麗に言い換え,
場合によっては,おおいなる発想の転換まで施して,きれい事ばかりになるかもしれません。

依頼者からお金を戴いているということはもちろんあります。


【依頼者と折衝するときは】
ところで,依頼者と折衝する打ち合わせ段階ではどうでしょう。

他の人は誰も聴いていないので,忌憚のない会話をすることも多いと思います。

打ち合わせの段階でいくらきれい事を言っていても,相手弁護士から厳しく追及された時,もはやどうにもならないからです。

    ところが,ところが,依頼者は,自分がお金を出しているので,
    時として,厳しいことを聴きたがらないし,言いたくないという感じです。

    法廷で相手の弁護士や裁判所の厳しい非難に晒されたらひとたまりも無いから,ここでは正直にお願いしますと繰り返し述べても理解して貰えないことがある。
    弁護士としては正直に包み隠さず言ってくれなければそもそも弁護のしようもないからです。

    そしてこちらがいくら裁判の予行演習だからといって,
    相手の弁護士の追及がどれだけ厳しいか分からないのだからと前置きしてお聞きしても
    余り厳しく厳しく追及すると,不愉快な顔をされてしまう。

    場合によっては解任されてしまう。

    だから,依頼者との打ち合わせ自体が,結局,包み隠さずになり得ていない嫌いがないではない。


【打ち合わせで包み隠さず言ってくれなかった場合,怖くて法廷には出せない】
すると,弁護士は,中途半端なことは法廷では到底出せないことになる。

何よりも後で裁判所の追及を受けると,(全部を言わなかった)依頼者が困ってしまう。
打ち合わせ段階で言わない依頼者も悪いのだが,裁判所に厳しく追及されるのは気の毒だ。
だからできるならしてあげたい本来有効な主張も,中途半端な前提事実しか語ってくれないので絶対にできない。

こうして,普通なら大事な箇所と思われるところが,弁護士の主張書面では欠落し,
きれい事のみが並んでいくことになる。

このように,弁護士の法廷における依頼者のためのポリティカルコレクトネスは
依頼者が(正確に)言わないために,弁護士が怖くて法廷に出せない
というのもあります。


【裁判所や敵方の弁護士は歯に衣着せない】
法律家ですから,法廷で口汚くののしることはありません。

しかし,裁判所や弁護士は,相手方に対しては,情け容赦しません。

厳しく厳しく追及します。

かくして,その当事者とその弁護士のポリティカルコレクトネスならぬ,
コートコレクトネスは打ち破られます。


【橋下の厳しさの本質ここにある】
橋下さんの厳しさは,こう言った背景からあるのだと思います。

一般の政治家は,多くの票をとることが必要なので,きれい事ばかりが目立つ様になります。
それが政治家のポリティカルコレクトネスです。

でも弁護士で厳しい修行をして,勝ち上がり,それで政治家でも成功した橋下は,ポリティカルコレクトネスがあるとしても,一般の政治家とは違う要素があるのかもしれません。

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