1027 「尖閣に領土問題があることにしてはならない」は外務省の大嘘では?常設裁判所提訴を

政治家やそれなりにれっきとしたコメンテーターが,
「尖閣は日本の固有の領土と言い続けなければならない」
「領土紛争があるような態度,例えば尖閣周辺で中国とつばぜり合いをしてはならない」
「そうなると,外交では,痛み分け,両国で半分こに分け合う羽目になる」
と真顔で言うのを聞くと,国民はつい一瞬そうかなあと思って仕舞います。

でもこれは本当なのでしょうか。


実はこれは,法律家の常識には全く合わない発想と発言なのです。

    例えば,こちらは交通事故を起こしたがたっぷり弁償したとします。
    相手方の怪我は浅く,100万円も支払ったから裁判例に照らしてもそれで終わりのはずだと思ったとする。

    ところが,相手方がいつまでもしつこく一層の賠償を要求してくる,
    あと300万円払え,1000万円払えと法外な賠償金をふっかけてくる。
    会社にも電話してきたり,直接押しかけてくる。

    この場合,「賠償問題はもはや存在しない」というだけでは普通足りません。
    それで本当に済めばよいですが,相手方のしつこさは尋常ではないことも多いのです。

    すると,こちらとしては,債務不存在確認の訴えを裁判所に提訴することになります。

    つまり,もう100万円も支払ったから,もはや1円も支払う義務がないことを確認してくれと,裁判所に逆提訴するのです。

    この場合,相手方は,賠償金を請求したいわけですので,賠償金を請求できるとする根拠を主張立証しなければならなくなります。

    これこそが法律家の常識です。

つまりこちらが争うつもりがあるのではなく,
こちらには何の落ち度も問題もあるわけではないにもかかわらず,相手方が争っているからこそ,
仕方なく裁判所に紛争解決を求めて提訴する
というスタンスです。

「尖閣は日本の固有の領土なんだから」の一点張りでよい,とか
「支那に対しミョウニ頑張ると,領土問題があることになってしまう」
なんてことは,裁判や法律の世界では絶対にありません。


【外務省のたわごとではないのか】
前にも言いましたように,
外交問題は,外務省にとっては,解決しないでそのまま存続した方が,その利得に繋がるんですね。
→1025 排外主義批判や「日本人が特定国の恥の真似をするな」,よりも外務省の大怠慢無策こそが問題)

外交問題が残っていれば,継続して日本政府はお金を出したり何らかの便宜を図る必要がある。

    それに関われば,担当官としては,相手国にもありがたがられるので,楽しい。
    自分がお金を出すのは嫌だけど,日本国がお金を出す,出し続けるのだから,担当官としてはオイシイことばかり。
    キックバックがあればなおいいが,全くなくても相手国から毎度毎度感謝され,高待遇を受けるのは嬉しい。

このように,決して解決すべきではなく,
そのまま現状維持にしておくのが日本の外務省の流儀なのでは?。
→後注)

尖閣も,日本が黙っていれば,支那は船を送り込んだり,サラミスライス戦術でやってくる。
結局もめ事が増えていく。活躍の場面が出てくる。
その方が外務省には有り難いのではないか。

黙ってろというのは,西欧社会や,西欧社会が作った法律や裁判の世界ではあり得ないんだ。


【フィリピンのように,常設司法裁判所への提訴を】
私は,外務省の流儀やたわごとを信じるのではなく,
真っ直ぐ常設裁判所に提訴すべきだという思う。

フィリピンは,上手に訴えたことで,きちんと判決を引き出した。
それで良い。

国同士に争いがあるのは別に恐れることではない。
公平な裁判所で,両国が死力を尽くして,主張と証拠を出しあい,
裁判所に決定してもらえば良い。

西欧の社会や考え方に,紛争が悪だとか,まして議論してはいけないとか,
裁判に提訴してはいけないなどということはないんだ。

むしろ人間同士,国同士意見の違いがあり,紛争が有りうるからこそ,裁判所が作られたのだ。

外務省の発想は逆さまだと思う。
善良な日本国民を欺すのはやめてほしい。


【紛争が長引くことは得策ではない】
実は,裁判所を使わないで,こうして時間ばかりが経つやり方は得策ではありません。

相手国は,後から後から,様々な手練手管を思いついたり,
そうでなくとも長引く間に,思わぬことが起こったりして,
自分が正しいのにもかかわらず,不利益に展開することがあるからです。

    例えば先の交通事故の事例で言うと,
    100万円支払ってもはや賠償責任がないのにもかかわらず,
    相手方に何度も何度も会社にまで来られてしまうと,社長が遂に怒り出して,
    「○○君,もう少し支払ってこの事件を早く終わりにしなさい」と言われる羽目になるかもしれない。

このように,こちらが完全に正しいにもかかわらず,
紛争が長引いてくことは,本来決してよいことではありません。

1970年代「尖閣は棚上げ」の協議がなされたとかなされないとか,
いずれにせよ,裁判所に決着を求めずだらだら事実上の棚上げに近いことを結局してきたことが,今の問題を引き起こしているともいえます。


    後注)
    これに対し,裁判所による裁判の目的は,紛争解決です。
    国の領土権の確定という物事の決着です。

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