1002 大渕愛子弁護士の受難と法テラス問題/家事事件の大変さ

テレビによく出ていた大渕愛子弁護士が受難なようですね。
(全く知り合いではありません)

1か月の業務停止は,相当な処分ですね。

ただ,テレビ報道によると,ちょっと事実関係が不明ですね。
本当に大渕先生ばかりが悪いのでしょうか?

    家事事件は,本当にエネルギーがかかるので,私は正直法テラス事案を受けたくありません
    特に子どもの事件がそうです。
    それにかかり切りになってしまうからです。
    法人化した大きな事務所にお願いしてほしい,というのが本音です。
    弁護士は医者とは違います。本人訴訟,本人調停もできます。

    家事・とりわけ子どもの事件の法テラスは,労力的に,そして何よりも経営的に本当に辛いです。私は,後記のとおり,むしろタイムチャージでお願いしたいくらいに思っています。
    毎度毎度本当に大変なのです。

大渕先生は悪くない

住田弁護士も出ておられたテレビ報道の内容から見てみます。
問題になった事案は,主婦からの依頼で,離婚等に伴う事件でしょうか。
1 着手金が約17万円
・・・・決して高い方ではないと思います。
場合によっては,相当お安いでしょう。
家事事件は労力がとりわけ掛かることが多かったです。

2 あと,本来成功報酬が決められるのが普通ですが
これに触れたテレビはありませんので,分かりません。
どこの報道をみても言及がないところをみると,もらわない契約だったのでは?
報道機関がこれを知らないはずがない常識ですので。。。

3 非難された1つに「顧問料」月約2万円があるようです。

    この具体的な意味や中身は全くテレビからでは分かりません。

    住田弁護士先生は,ここをとりわけいきり立って
    「企業ではない,個人から,しかも永久的にもらう『顧問料』なんてあり得ない,ゆゆしきこと」と述べていました。

    確かに企業の法律顧問等は,契約更新が続けば半永久的にはなりますが
    そんな意味の金銭なんでしょうか?

    むしろ,分割払(=着手金の一部後払い)やタイムチャージ制等に近い運用で,要は,
    「仕事の負担を見込んで,毎月一定の最低限の額だけを戴きますよ」
    という契約ではなかったのか?
    もちろん,事件が終われば,『顧問料』の徴求もそれで終了だと思います。
    1年未満の事件処理で,例えば住田先生が言うような,20年間の『顧問料』徴求はいくら何でもないはずです。
    (タイムチャージ制自体は,法律でも何ら禁止されていません。)

    普通は,このような『顧問料』名目でせ取ることはしない弁護士が多いと思います。

    ただ,前記のとおり,通常案件よりなぜかやたら労力がかかる事件もありますから,毎月一定額をいただくとの考え方自体はあります。
    現に家事事件については,定期的にお金を取る他の事務所を私は見つけました。
    (私はそれはしていません。
    ただ現に境界確定事件などでは,弁護士はタイムチャージ制を採用することがままあるようです。弁護士の大先輩にはそう教わりました。
    大変な労力が掛かる事件処理は,掛けた時間や労力に応じて経費を戴くのです。)

    とすると,住田先生の言われるとおりであれば変ですが
    大渕先生が私が述べた趣旨や例であれば,特におかしいと決めつけることはできません。

    しかも着手金は17万円と決して高くない上に,成功報酬をもらわないという前提であれば,
    そして未来永劫ではなく,事件終了までの間に限る前提で月々の2万円であれば,
    私は,特に問題はなかったと思います。
    ・・・・法テラスに手続を移行させるまでは。


【問題点】
大渕先生が拙かったのは,
これもテレビによる事実関係によれば,結局その後,法テラス契約をし直して差し上げたことだと思います。

    テレビによれば,着手金支払い前に法テラスで契約し直して差し上げたのに差額を請求してしまったようです。

おそらく法テラスにして欲しいと言われた段階で,
「先の契約があるのだからだめです」と断るべきだったかもしれません。

そして,それでは困ると言われたら,最初の契約自体を破棄すべきだったでしょう。
他の大きな事務所の弁護士さんに依頼して下さいと。

    今の私ならそうします。法テラス案件では厳しい洗礼を受けていますので。

    弁護士は信頼関係で仕事しますので,
    いったん契約しておきながら,「法テラスの方が安いからそちらに切り替えてくれ」と言われるようだと,その後の関係がぎくしゃくするだけだと思います。
    →後注)


【子どもの教育費15万円以上は掛けている主婦の依頼なら】
あと,法テラスを利用される方は,生活に困窮しているかというと必ずしもそうではないです。

大渕先生の東京や,それに次いで裕福な愛知県では,
裕福な夫婦の離婚等事件は結構あります。

生活費はかつて月50万円以上夫からいただき,子どもの教育費も月15万円も掛けている奥様も何度か出合いました。
しかもこうした高収入の夫の例では,大抵不倫を伴いますので,多方面にもめて,厄介な紛争に膨れあがっています。

そうした元々裕福な家庭で,仮に子どもの教育費が15万円も掛けられている家庭であれば,
その支払のために,別居等を契機として裕福さが幾分か消えたとしても
『顧問料』月2万円というのは,特におかしくはないよね,と思ってしまいます。
もちろん私はもらったことはありませんが。

実際そうした方は,後々になって分かるのですが,貯金は結構あるようです。


【法テラスで始めたら最後まで法テラス利用を貫いて欲しい】
これは,大渕先生弁護ではないですが,
先に述べたことと関連して,
私は,法テラス経由をいったん要求されたのであれば,関連事件も全部法テラス経由にして欲しいです。

    例えば30万円,少なくとも20万円は戴かないとペイしない労力のかかる事件を,
    一生懸命お願いされるので仕方なく法テラス経由による12万円の料金で受けたとします。
    ところが,その関連事件について,
    かつての例では,たまたま知人の紹介だったために,同種事件を5万円で受けたことがあった。
    最初は雑談で紹介しただけだったが,法テラスを使わない前提で言っていたために,
    関連事件についてはお安くしても良いとの趣旨。
    ・・・・1件目の受任ではそれなりにもらうけれども,関連事件を引き受けるからといって
    負担を倍々ゲームにしてご負担をかけないように,との趣旨です。

    しかし,その方は,5万円とだけ記憶だけしていたために,
    面倒な基本事件を12万円にワザワザ受けて差し上げた経緯があるにもかかわらず,
    「関連事件は,法テラスだと12万円なので,先生が前言っていた5万円でやっていただけませんか?」
    がっくりきたことがあります。

    少しでも安くという主婦ならではですが,スーパーの買い物じゃないんだから。

労力がやたらかかる,むしろその事件にばかり労力を奪われる中で,
安い料金では出来ないというのは正直なところです。
ほかのお客様にも迷惑を掛けてしまう危険もあります。
弁護士は医者とは違います。
裁判は本人さんでもできるのですから,本人さん自身でやって欲しいと思うことは正直あります。


【まとめ】
以上のとおり,まずは大渕先生の契約の全体像を細かく検討し,
しかも依頼者の人となり・態度振る舞い等をもみないと批評ができません。

また,私どもからすると,法テラスをお願いしてくる方は,結構厄介で苦労させられていることもそれなりにあるのが正直なところです。

過大にもらうのは拙いですが,
弁護士は大量消費物を売るスーパーやコンビニじゃないのですから
気持ち良く仕事をするためには,信頼関係等が大事になると思います。
・・・・大渕先生の話というよりも一般論として。


    後注)
    例えば,マンションを分譲直後の契約で3000万円で買った。
    ところがそのマンション分譲が中々進まないので,ある時以降から2500万円に引き下げた。
    最初の飼い主は,他の新契約者と比べて500万円も高いのはおかしいから返せ
    とは言えません。
    契約内容の事後的変更は認められません。

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