987 外国人生活保護 昭和29年厚生省局長「通知」は通達未満の憲法41条違反。佐藤幸治は矛盾記述

今,外国人の生活保護行政の是非が問われています。
都知事選でも,です。

もちろん,最高裁にせよ,厚労省にせよ,
外国人に生活保護の権利を認めてはいません。

しかし,昭和29年に,当時の厚生省の大臣でも,事務次官でもない,
単なる一局長(社会局長)が外国人につき,生活保護を事実上認めるかの通知を出したため,最近改めて物議を醸しているわけです。

本来,仮に正規の通達であっても,国民・人民の権利義務に関する決定をしてはなりません。
通達は,基本は,所管大臣が行いますが,それでも,国民人民の権利義務に関わる決定をしてはなりません。

    なお,通達は,国家行政組織法第14条第2項が根拠と言われています。

昭和29年通知は,大臣ではなく単なる一局長が出した見解にすぎません。
単なる通知です。

通達未満であることになり,法的拘束力はないのです。

もし何らかの意味で精一杯,法的拘束力等を持たせたいならば,最低でも厚生省大臣による通達であるべきだったでしょう。


【憲法41条は憲法制定権力たる日本国民に立法を独占させる趣旨】
大臣の出す通達ですら,国民・人民の権利義務に関わる決定が出せないのは,
憲法41条が定める国会の唯一の立法機関性から出てきます。
この趣旨は憲法制定権力である日本国民の本質的な利害に関わっています。

これは,外国人生活保護大賛成の佐藤幸治によっても,
「憲法制定権力者(=日本国民全体のこと)の定めた・・・・憲法上の取り決め」によるもので,これを「破壊」するような「(行政機関への)委任」は許されないとしていることなのです。
(佐藤幸治憲法第三版147頁)

    この記載箇所147頁は,法律の行政府への委任の箇所で述べられたことです。
    法律の委任とは,法律は一般性を持たせるために抽象的になりやすいところを,実際にこれを運用する行政のお役人に技術的な細目事項の取り決めを委ねるというもので,ある種やむを得ないところがあるわけです。

    そうした法律の委任ですら,この解釈なのですから
    おそらく,大臣による通達であっても,この法律の委任にすら引っかからない低次元の話とされるはずです。

    まして,況んや,通達にもならない,社会局長という下っ端役人の意見が,佐藤幸治の言う
    「憲法制定権力者の憲法上の取り決め」に沿ったものではないことは,余りにも明白です。


【日本人が生活保護受給が困難なのは昔からだった。】
今でこそ,声を上げる方が出てきましたが,
実は,生活保護は昔から日本人には厳しかったのです。

30年以上も前の,私が司法試験も合格していなかった当時でも,
生活保護を断られて餓死した母子家庭の方は居りました。
当時結婚したばかりの姉が,必死になって言っていましたので覚えています。

前にも言いましたが,
生活保護は財源が限られているのです。
例えば,ある市役所は生活保護の予算を100世帯分しか持っていないとします。
この場合に,在日外国人が様々な圧力団体やら左翼弁護士を引き連れてやってきたとき,
お役人はこわいので,在日外国人を優先してしまう。

すると,元々予定した数に限りがあるので,
日本人は,しかも無力な日本人は尚更追い返す。
それで,最近に限らず,日本人の母子家庭が餓死するという例があったのです。

    姉から聴くところによれば,
    その餓死した母親は,当時のお役人から「夜の仕事をしろ」と言われたとのことです。

日本のお役人は,こんなのばっかりだからどうしようもないのです。

ただ,その大元は,法律違反の外国人への生活保護の支給が原因なのです。


【佐藤幸治は矛盾】
佐藤幸治の憲法第三版は,
外国人の人権(=生存権/生活保護)に関する記述(=社会局長の通知は是とする。421頁)と,唯一の立法機関(憲法41条)の記述(147頁等)と大いに矛盾しているのではないでしょうか。

    そうした矛盾が露呈したからなのか,
    その後に出た成文堂の「日本国憲法論」148頁によれば,
    「社会権といっても,具体的な人の生命の維持に関わる厳しい状況を考えてみよう。外国人については,憲法は無関係で,法律がどう定めるかだと割り切れるだろうか」
    と感傷的な言い方を用いています。
    緊急性の印象操作を施しているかのようです。
    理論的にはそう簡単ではないはずですが。

    言って置くが,日本国民は,外国人に対する緊急医療措置の類や暫定的な一時保護等を何ら否定はしていないのだ。
    生活保護を問題にしているのだ。日本人よりも優先する扱いを問題にするのみだ。
    その上で憲法41条の解釈として述べる部分と余りにかけ離れていないかと指摘したいのだ。
    →後注)

    しかも,そもそも国際法上当然に考慮されるはずの相互主義につき全く言及がないのだ。
    日本人が国外でどう扱われているか,
    これを書かないのはおかしいのではないか。

在日外国人に媚びを売っているのでしょうか。
少なくとももう少し日本国民の困窮等をもっと見て欲しいと思います。
相互主義の観点も必要です。


    後注)
    もっといえば,佐藤幸治は外国人の出入国・再入国許可等について,
    法務大臣の裁量を認めた最高裁の判断を大いに是認している。
    政治活動の自由にも関わるマクリーン事件にして,最高裁の理を是認しているのだ。
    こうした態度と,前記外国人の生活保護積極的に認めるべきだ,法律は不要だ,通達も要らない,通知でよいとする態度と本当に辻褄があっているのか,読み手には極めて疑問が残る。
    (経済的に困った外国人を一時保護するとしても,早急に本国に返すべきだと何故言えないのか?)

    前記41条との矛盾は,素人にはごまかせても,法律家を合理的に説得できるだろうか?
    もっと言えば,憲法制定権力たる国民を正当に説得できているといえるだろうか。

    佐藤幸治は,憲法41条,25条,そして生活保護法に違反することにならないか?
    前記「憲法は無関係で,法律がどう定めるかだと割り切れるだろうか」の言いまわしからすると,
    単なる改憲論でも立法論等でもなく,あくまでもご自身の解釈論のようだが。。。

    コントラ・レーゲスにならないのだろうか?

    なお,佐藤幸治は,憲法と条約との関係につき,憲法優位説に立っていたはずである。
    仮になんらかの人権条約を日本国が批准していたとしても,憲法25条,41条,生活保護法に優先する局長通知なるものがあり得るのか?
    もっといえば,条約があるからと言って,何故生活保護は当該外国人の本国の責任と言っては拙いのだろうか。

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