862 らくらく家具配送便は,高額な割りに問題や危険をはらむ(=簡便荷造り・簡単荷ほどき方式)

以前,838 配送事故 梱包7割,運送3割/お任せは高額なのに安心できない
でも述べましたが,おまかせ・らくらく家具の配送は,危険がつきまといます。

今回は上記論考の続きです。

おまかせ・らくらく家具配送は,近い距離でも1万7000円にもなります。

ところが,おまかせやらくらくには,大きな落とし穴があるのです。



おまかせ・らくらく家具配送便の特徴は
①二人の配送業従業員を手配しなければならないこと
②梱包ほどきと設置までやってくれること

です。

私にいわせれば,
まさにこの①②こそが危険の原因と見ています。
省力化のため,梱包を簡便化する原因になるからです。



【家具配送と大型スピーカー配送の比較】
ここで,比較的大きなオーディオスピーカーの配送と比較してみます。
私が最近入手した中古のビンテージスピーカーは
1本W630×H900×D430もの大型で50キロもあります。
それが2本です。

でも,そんな大型で重量スピーカーでも,
実は配送会社の運転手が一人でなんとか対応できる大きさなのです。
一つずつ2回運べばよいとされているのです。
(私は,運転手が可哀想なので,繰り返し機械化を推奨していますが,
運転手はそのくらいだと手で運んじゃいます。
本当に頭が下がります。また驚嘆ものです。)


ところがこれに対して,家具配送は,
大きさとしては先の大型スピーカー2個を合体させた大きさでも,
必ず二人で配送します。当然ですが。

つまり二人分の人件費が必ず必要になります。
しかも配送委託の段階と,現地配送の段階との
2段階で二人組を手配・派遣しないといけません。

当然,(併せれば)同じ大きさでも,家具配送の方が遙かに高額になります。


【人件費に喰われる分,梱包費がけちられる?】
しかも,費用に人件費がそれだけ喰われるとなると,
当然,普通に梱包費をけちる理由になりやすくなります。
2人分ないし4人分の労賃を払った上でなお,収益を上げる必要があるのですから。

揺れるトラックで運ぶ以上,当然危険度が増します。
揺れない電車はありえても揺れないトラックはありません。



【家具備え付けサービス等の落とし穴】
前記②の家具備え付けサービスは,便利なようで落とし穴があります。

それはなんと言っても簡易包装にする強い動機・原因になることです。

配送先に使わされた二人の従業員の労務を考えてみて下さい。
配送先の家の中に上がり込んで,指示される場所まで持ち運び,
梱包をほどくという,面倒な作業があるのです。

となると,できるだけ簡素な梱包にしたいと思うのも当然ではないでしょうか。
お客様は1人だけではなく,その配送当日も当然複数の配送業務を抱えているでしょう。

    従業員の気持ちとしては,
    あたかも手品師がかけられた布をさっと取り払うように
    さっと梱包ほどきができるのが理想となりましょう。
    ってことは,梱包は,簡素なものが望ましいことになる。

    プチプチの裏地の付いたロール状のソフト段ボールが今大流行なのは,
    そうした従業員の手間暇を省くのに好都合だからです。

    ロール紙をぐるるっと巻けば梱包が完成し,
    それをするするすると解けば,荷ほどきができる

    ・・・・こんなロール紙は,従業員さんにはとてもありがたいことでしょう。



しかし,それで損傷事故に遭っては,
高額な配送費を払っている者としては,残念無念です。

だから,家具配送は,そうした業者さんを使うにしても
販売業者と,梱包方法について
事前に綿密な打ち合わせ等やチェックが必要です。

徹底的に梱包を重視して貰って下さい。
自宅の荷ほどきは不要と言ってでも,そうして貰って下さい。
設置なんて,どうせ後で気が変わるし,自分でそろそろやればなんとかできます。

保険をかけるくらいに思い,むしろ梱包材料費を追加払いして下さい。
(正規の保険は,壊れた際の金銭補償です。この追加経費は壊れないための保証です。)



【海外の家具配送方法を知ると本質が見えてくる】
自力で,海外から家具を買い輸入した経験もあるので,
参考までにご紹介します。

家具の海外配送は,通常船便となり,しかも長い期間揺られて日本に到着します。
その期間中に海が荒れることは当然あります。

ですので,家具は木箱に入れられて送られます。
木箱の固い殻の中には,もちろん発泡スチロールが幾重にも商品を保護しています。



家具の配送は,このように,本来,
固い殻と柔らかい緩衝剤という二つの異種類の保護が必要だということです。
各保護剤が別別に機能した上で,かつその両者が相俟ってこそ,高い効果を上げるのです。

木箱というと如何にも大げさですが,考え方は一緒です。

    日本国内の家具配送の場合,
    ①冷蔵庫や洗濯機の梱包に使われているような
    二重貼り合わせの固い段ポールがまず必要です。
    強く激しい衝撃から本体を護ることが主たる役割です。
    ・・・・船便の例における木箱に相当します。
    持っている側から破けかねないような,ふにゃふゃのへたれ段ボール(安物)は絶対に禁物です。

    ②その上で,内部はプチプチ等の柔らかい保護剤が必要です。
    主に商品の表面保護・キズ等の回避を担当します。
    ・・・・船便の例における発泡スチロールに相当します。

    ③①に準じるものとして,①は,木箱ほど強固なものではないため,
    家具の角保護としてのL字を用いて貰って下さい。
    ・・・・家具等は,重さのため,間違ったときは,角から落とすことが多いのです。
    100円ショップやホームセンターでも売っています。
    ③は,①と②の中間に用います。

    ③を用いると,①と②がフロートするに近い状態になるため,
    ①②の効能が独立して発揮できるメリットがあります。



原則に忠実にやれば間違いは出ません。後注)

「2人で(ていねいに)運んでくれる」とのうたい文句は,
荷物集荷と,自宅に運び入れる時だけの話です。
運送中のトラックが揺れないとか
運送中の事故がないという意味ではないのです。

ところが,2人で運ぶが故に,おまかせ・らくらくであるが故に,
つまりは,自宅で設置してくれて,荷ほどきまでしてくれるが故に
梱包は簡易簡便にされ,荷造り荷ほどきし易いものにされてしまいやすいのです。

そうなると,当然,何かと悲劇は生じます。


    後注)
    配送業者の間違いは,原則から考えず,
    知っている事例から考えることです。

    どんなやり方でも問題が起きないときは起きません。
    しかし原則を考えずに,たまたま上手く行った例を念頭に置けば,
    梱包は次第に簡単で楽なものに引き下げられてしまうでしょう。

カテゴリー:弁護士民事裁判事務所経営

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