859 タックスヘイブン問題は,(渉外)弁護士と銀行規制から。日本の弁護士倫理では,本来許されない。

パナマ文書問題は,全部で2.6テラバイトという,
新聞紙面にひき直せば,10年分というすさまじさ。
(カメラ好きの画像所持が多い方でも2.6テラバイトはそう簡単には一杯にならない。)

しかも,これまでに暴露されたフォンセカなる弁護士の事務所は
この手の租税回避では,ナンバー4の事務所だと。

つまり,ナンボー1から3の事務所の情報は未だ解明・開示されていないと。

その時は,まさに天地がひっくり返るほどの衝撃?


タックスヘイブン問題は,繰り返しますが,
公平性のほか透明性を台無しにする(=租税情報が出てこない)ことです。
そのため,
①脱税の温床になること
②マネーロンダリングの危険があること
③②から,国防を揺るがすことにもなること
です。


【日本には弁護士倫理規程があること】
そんな中,租税回避をしている問題の事務所は弁護士だということです。
各国の法律には精通しています。

前々々回,タックスヘイブンは違法であり,
少なくとも限りなく違法に近い運用をすべきだと述べました。


ただ,今回の議題は,仮にこの租税回避が違法でなく倫理の問題だとして以下論じます。
後注)

ただそうしだとしても,この場合は,さすがに小保方さん問題とは違って,
倫理の話でもやはりゆゆしき問題だと思います。


ところで,日本の弁護士の場合,弁護士会に強制加入させられています。
そのため,弁護士会の持つ弁護士倫理規程という内部規律に復します。

この強制加入の意味は,弁護士会に入らないと,
弁護士資格を有していても仕事をさせて貰えないのです。
ですので,弁護士倫理規程に従うしかありません。

もしこれに従わない場合,弁護士会からの懲戒を受け,最終的には,退会になります。
退会させられれば,未加入と同じですから。弁護士資格があっても仕事はさせてもらえません。

    要するに,仮にタックスヘイブンやこれを支援することが必ずしも違法でなくとも,
    弁護士倫理規程に反すること著しい場合には,
    最後は仕事が出来なくなります。

    租税回避が,単なる節税にとどまらず,
    前記①や②を伴う場合には,当然弁護士倫理規程に反することになるかと思います。
    現にマネーロンダリングの禁止の規程があったと思います。



だから,日本の弁護士の場合,弁護士倫理規程のために,
パナマ文書問題のような租税回避には関与していないのではないかと思いたいです。

    もっとも,ここ20年以上,渉外弁護士は増えていることや
    問題の多い小泉による司法改革により,
    企業内弁護士が増えてきたために,
    弁護士会の会則等に対する忠誠心が薄れてきていないかが心配されます。

    まさかとは思いますが
    渉外弁護士は,日本人ではない外国企業を相手にするので,
    日本の弁護士倫理規程をつい軽視したりしないか。
    あるいは,企業内弁護士は雇用人であるので,雇い主の言いなりにならないか。

もし弁護士倫理規程のとおりにやるなら,
パナマ文書のような話は本来無理です。

【税理士や公認会計士等も実は無理】
こうした倫理規程は,同様の士業,税理士や公認会計士も同様にあるはずです。

ですので,彼らとしても関わっては拙いはずです。

あと,金融会社も金融監督庁の監督を受けるので,
本当は難しい話のはずです。



【結局,士業や金融機関を縛るべき】
今回の論考の前提は,
今世を騒がせているタックスヘイブンが仮に違法でないとしたら,
でした。

もちろん,様々な法改正を駆使して,
違法になるようにしておくべきです。

さもなくば,っていうか
どうしても法律が間に合わない場合には
士業や金融機関を縛る法律を作り,
各士業等の業界内部での倫理規程化を推し進めることが必要です。

法律にも罰則を銘記し,倫理規程にも懲戒を銘記させるのです。
もちろん,これを国同士の条約で順次結んでいき,世界標準にします。

そしたら,企業人は,頼む人がいなくなるわけです。

    企業人は,商売は確かに上手ですが,
    法律や会計,税務等には疎い人が実は多いのです。

    会計学の恩師からそれを聴いたことがあります。

    思考方法や頭の成り立ち?が,士業等とは違うのです。

    両方の思考は,通常相容れませんので,
    企業人本人が,弁護士らなしでも自分でどんどんできるとは,
    私は思いません。


    後注)
    なお,よく企業コンプライアンスというように,
    前記①や②の可能性を持つ租税回避措置をする場合,
    コンプライアンス違反には本来なるはずです。

    しかもISO26000等の縛りを企業主も受けるはずですので,
    違法でないと開き直るのは本来おかしいことです。

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