833 司法改革 司法書士は増員しない不思議/弁護士は増えても市民法律相談のキャパは増えない。

司法改革という名の弁護士増員改革,と私は呼んでいます。

そうした改革(平成12年ころ)の後弁護士数はどうなったか
これを契機に弁護士の数は激増,改革前のちょうど2倍に増えました。

ところが,どうでしょう。
司法書士は,14年で20%程度しか増えていません。
弁護士は司法改革後2倍増,司法書士は僅か20%増

(引用元:
https://www.mentoragent.org/shoshi/trend/data/data10/)

こういうのを,(放送禁止用語で)片手落ちというのでは?

市民にとって身近に,法律相談や処理をお願いし易くするのが,司法改革の趣旨。
それに,弁護士と司法書士の区別があるのでしょうか。

    なお,市民にとって法律を身近にするということは,
    全ての法律案件を訴訟に持ち込むということとは違います。  後注1)

    ですから,司法書士が簡易裁判所代理しかないからといって,増員を否定する理由にはなりません。
    後注2)
    そもそも司法書士は不動産等,登記手続に必要な法律案件の全てに関与でき,
    市民に法律指導できますので,数をもっと増やして大いに活躍していただいたらよいです。 



しかももし訴訟を増やす趣旨であれば,そもそも裁判所の人員を増大しなければならないはずです。
裁判官は3000人ほど,書記官は7000人~8000人ほどです。
せめて裁判官5000人,書記官1万3000人にしないとおかしい。

かえって,民事訴訟は,相変わらず,
訴訟,とりわけ上訴をを制限したり,立証に足かせをはめるだけ。
これらがいっこうに改善されない。
こうした国や最高裁の方針は,ある種の民業圧迫といえるかも。

つまり,日本国は,訴訟を増やしたり,裁判官らを増員する考えははなからないのは明白。



私は司法改革という本来の趣旨を否定したことはありません。

しかし,そうした本来の目的はどこへやら,
裁判所は頑として人員を増やさない,訴訟は間口を狭め出来るだけ制限する。
おまけに,弁護士は大幅に増やすが,司法書士はほとんど増やさないでは,筋が通らないと思います。

    後注1)
    なお,市民法律相談の催しが増えたということは特にありません。
    弁護士会は,工夫して何とか無料法律相談を増やそうと努力しているのですが,
    市役所等の協力を得る必要がありますところ,
    市役所等は設備や人員体制等のキャパシティーがあるので,
    例えばブースを増やすとかは無理です。

    弁護士さえ増えれば,市民が法律相談をより多く利用できるのではないのです。
    市民法律相談の開催数は一定ですから。弁護士1人あたりの相談割当日が減るだけです。
    司法改革を,単に弁護士を増やせばよい,では終わらないことの例証の1つです。

    翻って,法律家の増員それ自体が全くの善だというのであれば,司法書士はもっと増やすべきだし,裁判官や書記官を増やすべきです。

    後注2)
    司法書士が増やされない大きな原因の1つは,法務省の職員の天下り資格だからです。
    法務省を辞めて司法書士事務所を開いたら,司法書士が増えすぎていてぜんぜん儲からないじゃ困ってしまいます。
    お役人の都合です。

カテゴリー:司法制度司法改革

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