771 VW車偽装は,格落ち・評価損の賠償問題に発展するはずだが

VW車の不正ソフト問題で,ユーザーはどんな法的手段が考えられるか。

まず。①契約違反による債務不履行により損害賠償請求はできるはずです。
また,②瑕疵担保責任によっても損害賠償は請求できるはず。

ただ,いずれにせよ,実際いくらの賠償が取れるかが問題になる話。

そこで,むしろ今回は,③評価損の損害賠償(不法行為)責任を考えてみます。
端的に言って,まさに損害評価の論点が,所謂評価損問題なので。


ここで,評価損は,俗に言う格落ちのことで,
交通事故の損害賠償でよく問題になります。

事故車だと下取価格が大幅に下落するため,その分の評価損が損害賠償に加算されるのです。

例えば,新車を買って間もない間に追突等の物損事故に遭った場合,
修理代のほか,修理代金の3割程度の賠償金が取れる。

修理代が50万円掛かれば,15万円程度は上乗せされることになる。


VW車の偽装ソフト問題はどうだろう。

昨年度の同時期のVWの新車販売実績と比較すると,30から50%も販売台数が減っているという。
しかも販売台数維持のために,値引きは激しくやっていることでしょう。
例えば三割も価格をカットしたりして。
それでもこれだけの販売数の減少が続いているし,今後も続くと言われている。

こんな状態で,買ったばかりのVW車を仮に下取りをしてもらうとしたら,
不正発覚前と比較して30%は少なくとも下取り価格が下落するのではないか。

ということは,30%程度の賠償が請求出来ることになる。


ところで,以前,流行った訴訟にこんなのがあった。
新築マンションを購入した人が,後になって同じ棟にあるマンションを自分よりも安く販売したことを不当だとして,マンション会社に差額の賠償を求めたもの。

    さすがに,この訴訟は請求棄却になった。
    代金の設定は売買契約毎に決定出来るからだ。
    そのマンション自体に問題があったわけでもない。

    しかしながら,今回のVW車の廉価販売は違う。
    不正ソフトであることによって,廉価販売をしているのであるから
    今の廉価販売との差額を賠償請求するのも一法かもしれない。

それは,さておき,少なくとも
下取り価格が下がっているから,廉価販売していることも否定できないはず。

だからその下取り価格の下落分については損害賠償できるのは間違いない。


ただ,評価損の請求というと,少額訴訟になるかもしれませんので,
まずは,数台一度に購入した企業主様辺りが,まず先鞭を付けて
先例としての判決を得て,その上で
一般国民に広げていくのがよいのではないか。

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

カテゴリー:弁護士損害賠償交通事故

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中