767 「相手の弁護士が自信満々です。」なら何故裁判しないの?何故妥協するの?

「せ,先生っ!相手に弁護士が就いて,自信満々なんですぅ。」
と,困った顔で相談に来られる人がときにいらっしゃいます。

ところが,その相手の弁護士が言われるには,
「公正証書を作りましょう」と。
しかも「弁護士先生はこちらのために結構譲ってくれるって」と

前回に通じるかもしれませんが,
訴訟で勝てる自信があるなら,内容証明郵便送付の上,
訴訟をやれば良いことです。
それで依頼者に金銭等の利益を現にもたらせば,弁護士は報酬を戴けます。

    もとより,よほど近い人間関係の紛争の場合に,
    相手を傷つけたくないとの依頼者の思いを尊重することもないではないでしょう。

    ただ,この場合は,誰から見てもわかるし,
    こうしたデリケートな事情のある事案であることと,弁護士の「自信満々」とはそもそも相容れないでしょう。
    むしろ極めて慎重に対応しなければなりません。

もっとも,実は,裁判よりも公正証書の方が素早い解決ができるのも確かです。

しかしながら,まず第1に,
前回ブログに述べたことにつながりますが,
内容証明郵便すら送られてきていないとすると,それは如何でしょうか?
内容証明郵便は,短い文面にならざるを得ないので,端的に問題のありかを示してきます。
それをしていないことになる訳です。
自信があるなら,せめてまずそれがあってよいはずです。
(内容証明郵便は弁護士に頼んでも2万円程度で済みます。)

第2に,
自信のある弁護士であるにもかかわらず,
訴訟にないような妥協案を持っているとしたらそれも不思議です。
例えば弁護士の主張によれば高額の損害賠償請求ができるのに,妥協してみせる場合です。
というのは,弁護士は本来依頼者に利益の最大限をもたらすよう追求する存在です。
なのに,それをみすみす放棄するのは,実はおかしいのです。

本来,依頼者に得させた利益に応じてその弁護士の報酬が決まるのです。

にもかかわらず,自信満々な弁護士が訴訟をせず和解をしたがるが不思議なわけです。


【公正証書は,事実の調査や認定をしない。】
公正証書では,裁判とは違い,事実の調査がなされない問題点もあります。

つまり,自信満々の弁護士は,それを狙ったものではないか
その疑いを一応は持っておくべきです。



最後に,もう一言。専門性と公平性は,全く別物です。

弁護士は依頼者に最大限の利益をもたらすことが原則です。
前記依頼者とその相手が人間関係的に近い場合に,経済的利益よりも人間的利益を求める場合はありますが,それも所詮依頼者の利益の最大化です。

そうしたことを忘れて,
「弁護士という法律の専門家の言うことだから正しい」
というのは明白に間違いです。
専門的能力を公平に行使しているのではないからです。

例えば,訴訟で,一方当事者が医者に依頼して医学的意見を出したとする。
しかしそれでも,裁判所は,独自に医師を雇って独自に意見を出させることがある。

裁判所の雇った医師は専門性に加えて公平性を持つが,
一方当事者が依頼した医師は専門性はあっても公平性を持つとは限らない。

同様に,弁護士も,法律につき専門性は持つものの,公平性を持つとは限らない。

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

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