766 相手弁護士の提訴予告のない内容証明郵便なんて

弁護士が依頼を受けて、
あるターゲットの方に内容証明郵便を出すとき,
その原則形は,
①私は,○○の代理人です。
②あなたは,法律違反をして当方の依頼者○○に損害をかけています。
③いついつ迄に,×百万円を,代理人である当職の預かり口の預金口座に振り込んで下さい。
④期限内に振り込まないときは,□□地方裁判所に提訴します。
です。

ここで,④は,判決を貰うような裁判のことを指します。

合意が出来なければ物別れに終わる調停は普通ありません。
「お金を期限内に払わなかったら、更に話し合うぞ」じゃ,迫力ありません。

    ちょうど田母神閣下が,
    「日本国の領海侵犯をするなら,我が日本国は,憲法9条を盾に,更に話し合うぞ」
    と揶揄した分かりやすい話と一緒です。

    ただし調停であっても,後に審判移行するもの,婚姻費用とかは多少別かもしれません。
    また,離婚調停の場合は,それが終わると離婚裁判が起こせるので,
    (っていうか,それをしないと離婚訴訟を起こせないので,)
    中身によっては,判決を貰うよと言っているに近いものはあります。
    またそうした離婚調停は実際,不成立を急ぎ,離婚訴訟をしたがります。
    (離婚関係は、まさに婚姻の実態や中身によります。)



ところが,弁護士の作成する内容証明郵便であっても,
④がないものや,
③④いずれもないものもあります。

これは,例外はありますが,多くの場合は警告だけです。

    現時点で訴訟で勝てるか分からないと踏んでいるときは,なかなか③④は書けません。
    ④だけ書いてない場合も,何処まで現実的に戦いを挑んでくるかは分かりません。

    少なくとも現時点で直ぐには訴えてこない可能性が高い。。

    もし,実際に証拠が完全に揃い,訴訟すれば十中八,九勝てる場合に,
    書かない理由がないのです。

そしてその典型例が,名誉毀損を指摘してきた場合です。
名誉毀損は,表現の自由権との相克関係が常に問題になるため,
判決で勝てる事案もありますが,負ける事案も相当あるのです。

    倉山満という歴史学者は,YouTubeで,いつも言っています。
    名誉毀損だと非難する内容証明郵便が嵐のように送られてくると。
    でも,聞いていると,必ず提訴されるわけではない。
    内容証明郵便の数の割りにかなり少ない様子です。



では内容証明郵便で①~④まで全部揃っている場合,
弁護士が必ず訴訟で勝てると踏んでいる
とみるべきかというと,これは必ずしもそうでもない。

世の中には,道義心や正義に駆られた闘いも結構ありますので。
「貴様,いい加減にしいや!」

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

カテゴリー:弁護士民事裁判

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