672 占領下のみの時限立法としての憲法9条2項(賞味期限は占領7年間)

前回,米国軍占領下にできた憲法の限界,
如何に立憲主義憲法といえども,国防規定等に関してだけは正面から置けない限界があることを言いました。

ただ,憲法9条Ⅱ項は一応作られているので,一応触れる必要があると思います。

憲法の規定は,規定の趣旨や本質,価値の高さ等によって,序列があるというのが通説です。皆同列ではないのです。

例えば人権規定,特に精神的自由権は優越的人権規定として永久に改廃できないのです。

    精神的自由権は自然権と呼ばれ,人類普遍の価値とされているからです。

    ですから,例えば他国のこととはいえ,信教の自由や表現の自由を弾圧しまくる中国共産党が如何に間違っているかは,日本国憲法のこれらの規定を絶対改廃できないと言っていることからも分かるかもしれません。



そうした憲法規定の価値序列等や趣旨を勘案すれば,9条Ⅱ項はどうなるか

憲法9条Ⅱ項はそもそも国家生存権自立権といった自然権に反する内容です。
人類普遍の価値に反しているとも一応言える内容なわけです。

前記のとおり,憲法21条(表現の自由)は,優越的人権がそのまま法文になったという本来の姿を体現したものですので,永久に改廃は許されず,むしろ大事に大事に尊重するべきとされているのです。

しかし,本来の自然権を制約して出来た憲法9条Ⅱ項は,これと同じ取扱には理論上はなり得ないはずです。


しかも憲法9条Ⅱ項は,占領下にできた規定です。
占領下ということは,占領政策に反する規定は置けず
その規定の価値や必要性を長い時間軸でもって検討することは叶わなかったということ。

要するに,早い話,憲法9条Ⅱ項だけは,表現の自由の規定等の普遍的価値の規定とは違って,7年の占領下に通用させることを目的として出来た暫定立法,つまり時限立法だということです(時限憲法)。

憲法の各規定には価値序列があって,全部を同列に扱う必要はないので,
憲法9条Ⅱ項を,(時間的観点から)限定した価値のものと見ることは可能です。
賞味期限は占領下の7年間です。


憲法9条Ⅱ項は,内在的時限立法,つまり
7年間の占領政策を完遂するという目的の中でできた暫定的な規定と解釈できる。

そうした趣旨や経緯を背景に改憲することはむしろ合理的です。

安保法制が通った今日,来年は憲法改正です。
大いに議論したいものです。

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

カテゴリー:憲法改正

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