605 憲法9条の謬見 「用法上の武器ではなく,本来的武器を持っているから自衛隊は戦争部隊だ」とする議論の誤り

自衛隊が違憲であると反対する人達は,
何処かでかじってきた議論を持ち出しては,
まことしやかに戦争に結びつけるのが得意技のようです。

(29分36秒~)

このブイで佐波さんが言っていたのですが,
自衛隊に反対する人達は
「本来的武器」と「用法上の武器」という刑法の概念を使って,デマゴーグを垂れ,純真な市民の判断を誤らせる議論をふっかけているようです。

確かに刑事事件では存在する議論です。
①「本来的武器」というのは拳銃等のことを指します。
②「用法上の武器」とは,花瓶とかガラス工芸品とか,それ自体は武器とすることを目的としないが,犯罪者が用いると,凶器になるというものを指します。

自衛隊違憲論者は,
こうした議論をちゃっかり誤用して,自衛隊は①の本来的武器を持っているから,
元々戦争をする組織なんだとのたまうわけ。


そこにはもの凄い論理の飛躍があります。

第一に,刑法の議論は,言い方は失礼でしょうが,要は,
ア キチガイ(=犯罪者)に刃物,
イ キチガイ(=犯罪者)に刃物になり得る物
の区別の議論です。

そのキチガイさん(=犯罪者)の行動態様における一応の分類です。
同人さんが用いた武器の概念整理にすぎません。

    例えば,①は悪意,②は善意である,などとはまったく意味していません。
    すなわち,
    ①の本来的武器を用いたら100%計画的確信的犯人であるとか,逆に
    ②の用法上の武器を用いたら100%偶発的行為であるとか正当防衛であるとか,
    を帰結する概念では全然ありません。

    何よりも,刑法学者の議論によっても,①と②の概念は相対化しています。

そもそも自衛隊の方を,常軌を逸した暴力犯罪者と一緒くたにするのは余りにも失礼です。


更に言うと,
例えば,警察は何故拳銃という本来的武器を持つことが認められるのでしょう。

それは銃刀法が認めているからです。
逆に一般市民が拳銃を持てないのは,正当な資格のない者には,持たせないよう規制しているのです。

警察は正しい資格と訓練を受けますので拳銃所持が認められているのです。
しかも警察であっても正当防衛でもないのに犯人に射つことは認められません。

    もし警察が拳銃を持つことは人殺しをするためのものだと仰るなら,
    皆で国会を取り囲むデモでも起こしたらよいじゃないですか。
    例によってバイトを動員してでも。。。
    自衛隊反対の政党の議員に働きかけたらいいじゃないですか。



自衛隊は,当然,警察以上に,武器使用について,日々訓練と研修を受けています。
なんのためか,国民を護るためです。
警察が市民を護るために活動しているのと同じです。
法律で武器を持つこと,そしてその用法について規定されています。

なお,猟のために猟銃の所持を認められる有資格者の方々もおります。
この人達は人殺しでしょうか?
戦争仕掛け人でしょうか。

警察はもちろん,この人達の猟銃も人殺しや戦争になるから,所持を禁ずべきでしょうか。

いずれにせよ,自衛隊が本来的武器を有しているから戦争集団だとするのは論理の破綻です。
武器を持つ目的は何か,如何なる使用をするかを問わずして論ずることはできません。

    なお,自衛隊反対論者が,しきりに言う,
    「他国が攻めてきたら,自衛隊や軍隊としてでなく,市民各人が竹槍を持って戦うべき」
    についてみても,竹槍は,竹から竹槍に加工した時点で①の本来的武器になるはずです。

知識をひけらかして,逆に自身の無知や間違いをさらけ出しているだけです。

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

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