509 特定秘密保護法はやはり手厳しい法律(うっかりミスも罰する)

特定秘密保護法は,特定秘密の漏えいにはやはり手厳しいです。

まず,秘密取扱公務員を念頭に置く規定から。

23条
1 特定秘密の取扱業務に従事する者がその業務により知得した特定秘密を漏らしたときは10年以下の懲役(または情状により10年以下の懲役及び1000万円以下の罰金)に処する。
 特定秘密の取扱いの業務に従事しなくなった後も,同様に処断する。
2 第4条,5項,9条,10条,18条4項後段の規定により提供された特定秘密について,当該提供の目的である業務により当該特定秘密を知得した者がこれを漏らしたときは,5年以下の懲役(または情状により5年以下の懲役及び500万円以下の罰金)に処する。
10条第1項第1号ロに規定に関し提示された特定秘密について,その提示を受けた者がこれを漏らしたときも,同様に処断する。
3 前2項の罪の未遂は,罰する。
4 過失により1項の罪を犯した者は,2年以下の禁錮または50万円以下の罰金に処する。
5 過失により2項の罪を犯した者は,1年以下の禁錮または30万円以下の罰金に処する。

自衛隊等,特定秘密を扱う公務員さんについて
ア 秘密を漏らせば5年から10年以下の懲役,
イ 秘密漏洩で対価を得た場合には懲役に併せて500~1000万円の罰金(追徴金)
ウ 特定秘密従事の仕事から外れても退職しても,刑罰は免れられない。
エ 漏えいしようしとして未遂に終わっても罰する
オ うっかり漏えい,つまり過失による漏えいも罰する
(このうっかりを装う例が意外に多いと聞く)

    なお,以上は,特定秘密を取り扱う公務員に対する規定ですが,
    一般人がこの公務員と共謀した場合には,刑法65条1項により
    その一般人(例えばプロ市民等?)も罰せられることは注意を要します。
    秘密を担当しない公務員も刑法65条1項を介して処罰されます。

    刑法65条1項
    「犯人の身分(=秘密取扱公務員)によって構成すべき犯罪行為に加功したときは,身分のない者(=一般人等)であっても,共犯とする。」



次は一般人に対する規定(秘密取扱の非担当公務員も含む)です。

24条
1 外国の利益若しくは自己の不正の利益を図り,または我が国の安全若しくは国民の生命若しくは身体を害すべき用途に供する目的で,
①人を欺き,
②人に暴行を加え,
③人を脅迫する行為により,
または④財物の窃取若しくは損壊,施設への侵入,有線電気通信の傍受,不正アクセス行為(不正アクセス行為の禁止等に関する法律に規定する行為)
⑤その他の特定秘密を保有する者の管理を害する行為により,
特定秘密を取得した者は,10年以下の懲役(または情状により10年以下の懲役及び1000万円以下の罰金)に処する。
2 前項の罪の未遂は,罰する。
3 前2項の規定は,刑法その他の法令の罰則の適用を妨げない。

カ 売国奴根性で,外国に利益,自国に危害を与える目的で,詐欺,強盗,恐喝,強要,その他住居侵入など,不正な手段で特定秘密を取得すれば懲役10年以下
キ 秘密漏洩で対価を得た場合には懲役に併せて500~1000万円の罰金(追徴金)
ク 漏えいしようしとして未遂に終わっても罰する
ケ うっかり漏えい・過失による漏えいも罰する
コ カの不正手段については,他の法律による刑事罰も適用する
(詐欺,強盗恐喝,強要罪,住居侵入罪,不正アクセス防止法違反)

    在日中韓人によるハニトラ等による情報奪取ももちろん罰せられる。

    民主党の議員がかつて安易に雇うなどしていた中国人秘書が,
    例えばその議員の部屋に忍び込んで秘密を取ろうとしても,
    住居侵入や窃盗罪等が成立するから,やはり24条で罰せられる(1項の④)
    (これは実例のようです。)

    →参考文献:
     鳴霞「あなたのすぐ隣にいる中国のスパイ」



23条(公務員に対する罰則)に戻りますが
過失による漏えいが罰せられるのは,やはり相当厳しい立法ですね。

うっかりを装うのは元々問題外だとしても,
仮に真実うっかりでも,刑事裁判にかけられ,その場合は公務員の欠格事由となる,
つまり公務員を辞めなければならない。
おそらく懲戒免職にもなるから,高額退職金(定年退職時最低3000万円)も望めない。
しかも懲戒免職では,新しい就職も難しくなるでしょう。

おそらく秘密担当者は,仕事場から秘密を外に持ち出すことそのものを完全にやめる。
ex.仕事のために資料や秘密を自宅に持ち帰ることすら完全になくなるはず。

    参考:
    公務員欠格事由~国家公務員法第38条

    在職中に以下に該当した場合は当然失職する。
    ①成年被後見人又は被保佐人
    ②禁錮刑以上に処せられ,その執行終了まで/被執行の事由が喪失するまでの者
    ③懲戒免職の処分を受け,当該処分の日から2年を経過しない者
    ④人事院の人事官又は事務総長の職にあつて,国家公務員法を犯し刑に処せられた者
    ⑤憲法施行の日以後において,政府を暴力で破壊することを主張する政党その他の団体を結成し,又はこれに加入した者

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

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