443 選挙年齢18歳引き下げと少年法その他の法律

尖閣,沖縄と,中国共産党の日本侵略のおそれが現実味を帯びる?など,
憲法改正論議の高まりと相俟って,
選挙権行使年齢を18歳に下げる方向で議論が進んでいる。

それはまったく良いことだ。
選挙権は,国政の意思形成に参画するものだから,例えば,納税の義務を未だ果たしていないとか,親のすねをかじっているとかとは基本的に関係がない。
選挙権は国民の幸福追求権にとって,極めて本質的な重要な権利であるから,18歳に引き下げることに何の問題もない。

    たかじんのそこまで言って委員会(3月15日放送分)によれば,
    世界各国の85%の国々が選挙年齢は18歳以上としているそうな。

    私は,もっと進んで,選挙権についてだけは,16歳からでもよいくらいだと思う。
    (女性は16で結婚できますよね)



18歳にせよ,20歳にせよ,
成人と未成年の区別をするのは,本来子どもの保護の要請からだと思う。
例えば,経済取引を知らない世間に疎い子どもが,大人に食い物にされたりしないように,契約の取消を認めたりするのがそれだ。しかも親は,子どもの利益になるなら,契約をそのまま維持しても良い。

    選挙権は,本来子ども達にとっても利益になることの方が大きい。
    ただ小中学生にはその判断の荷が重いという程度にすぎない。

    そして制度である以上,何処かで線引きをしなければならない。
    しかし成人の20歳を待たないと選挙権を認めないというのも妙な話だ。
    ならば,18歳(若しくは16歳)でいいのではないか,
    となる。

    先にも述べたが,結婚年齢は,16若しくは18だ。
    選挙権につき,特に成人以上に限らねばならない理由はない。



ところで,離婚後,父の子に対する養育費等の支給は子どもが何歳まですべきか。

この場合,養育費の利益を享受するに値する「未成熟子」とは何か,という議論です。
この点,元々は18歳まで支給するというのが主流だったが,
今では高学歴化の流れを受けて,20歳が多く,最近は22歳というのも出始めている。

ここでも,成人20歳という観念で決めているわけではまったくない。
子どもが高卒で働いているか学生なのか等で決めている。
・・・・子どものよりよい成長・福祉になるなら,20歳でも22歳でもよいであろう。


問題は,少年法適用の年齢改定の論議です。

最近は,凶悪犯が目立つこともあり,選挙年齢引き下げに連動すべきとの考えをよく耳にする。
元弁護士の稲田朋美政調会長もそれを言っていると聞く。
多分,それは,これを言うと,世論が動くからだと思う。

ただし,そうした18歳以上一律的全面除外の改正は果たしてどうか。
(厳罰化が保守であり,そうでない方をリベラルと決めつけるとしたらそれは完全に間違い。)

少年法の存在理由は,子どもの可塑性・更生可能性の高さ等に着目して,精神が未だ定まっていない不安定な時期は,大人とは違った保護を与えようというもの。

しかも少年事件は,18歳以上に限っても,決して凶悪事件ばかりではなく,むしろ割合的には大人よりも圧倒的に少ない。

何よりも,凶悪事犯については既に大人と同じ刑罰を受ける旨の法改正もなされている。

18歳であれば,一律に少年法の保護を全て喪失させるというのは如何なものか。
家庭環境が優れない子ども達の場合,発達遅滞が生じていることもあるから,20歳までの保護という基準を全部崩すのは適切ではないのではないか。

むしろそうではなく,大人と同じ扱いを受ける犯罪を拡張させることの方がよいと思われる。
被害の重要性のみならず,犯罪の性格上大人の対応をする方が適切な類型等は元々ある。
現にそれらは従前,検察官送致で対応されていた。
この類型の犯罪を大人と完全同一にすることでも十分だと思う。

    もしそれでも不十分だというのであれば,以下の方法はどうか。

    凶悪犯(拡張されたものも含む)に限らず,全ての犯罪について,
    例えば,「18歳以上の少年が,大人と共同で犯罪を犯した場合には,大人と同一の裁判を受けさせることができる。」
    と改定する。
    これでもまかなえる領域は相当拡張されると思われる。

    大人を意識して大人とつるみ,そして大人と共に罪を犯した以上,18歳以上の者が未成年であることの利益は主張できないすることは可能であろう。
    ただ,これは例外的に保護した方が良い場合も当然あるので,裁判所が職権でそれをできるとしておけば足りるのではないか。

    子ども達にとって,そうした大人との交際を未然に抑止する効果も生まれるかもしれない。
    何なら,警察もこの関わりを分断・予防すべく活動できるような規定をも設けたらよい。



【追記】
なお,凶悪犯罪の死刑については,最近の最高裁の裁判員裁判の破棄2件のように,
そもそも基準が緩やかだという議論もあり得る。
要するに,18歳以上の少年の凶悪犯が死刑にならないのはおかしいの議論の中に
死刑適用の基準をどうすべきかの議論が混在していないか。
ならば,死刑適用基準の変更の方が先かもしれない。

仮に,最近の最高裁の裁判員裁判破棄2例が,いずれも裁判員の認定どおり死刑になり得るなら,18歳以上の少年による同様の犯罪についても,やはり死刑になり得ることになるはずだ。

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

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