395 街で喧嘩して怪我,治療費はずっと払うべきなの?

若気の至りでしょうか。

血気盛んな,そしていらだっている時,
酒の勢い等もあって,ついつい暴行事件。

一方が,全面的に悪くなくても,怪我をさせたら,賠償問題になります。
民事賠償の問題です。

治療費は,何が何でも,そして何時まででも何時まででも,
とにかく支払うべきなのでしょうか。

結論を先に言うと,
治療費は,本来の正当な症状固定日までの分のみになります。
症状固定日の後は,被害者がいくら病院に通ったとしても支払う必要がないのです。

しかも症状固定日は,時に医者でも正しくないことがあります。
最後は裁判所が決めます。

問題なのは,この種の暴行事件の場合,ずるずる治療する例が多いことです。

    被害者は,勢い,結局加害者の弱みにつけ込む形になりやすいし,
    加害者は,自分の引け目から支払ってしまうのです。



ところで,前提として,
暴行事件も,基本的には,交通事故の損害賠償と同じように考えたらよいです。
両者とも,民法の不法行為による損害賠償です。
「故意又は過失による権利侵害」の場合の賠償です。

交通事故は過失事故であるのに対し,暴行事件は故意の事故とされる点の違いがある程度です。

交通事故一般の場合に請求できる項目は以下のとおりです。
①治療費
②入院雑費(入院の場合のみ)
③医師の診断書料
④通院交通費
⑤休業損害
⑥入通院慰謝料
⑦逸失利益
⑧後遺症慰謝料

こんなに多いの?と,ぎょっとされるかもしれません。
ただ,交通事故であれば,保険会社が介入してチェックが入るので,おかしなことにならないように歯止めがあります。

ここで大事なことは,
症状固定日までは,①から⑥を
症状固定の日後は,⑦⑧を払う
ということで振り分けられている点です。



そこで,街での喧嘩はどうなるのでしょう。

街の喧嘩は,前記のとおり,
保険会社が入らない分,被害者がとにかく言い値で支払うように,追い込まれることが多くあります。

    置かれた立場から,少なくとも治療費だけは,ついつい払って仕舞うことがあり得ます。

問題なのは,ずるずる治療する度に治療費を支払っていると,
その余の②から⑥をもまとめて一緒に,
しかも何時までも何時までも継続して支払う必要があるかに,
被害者に,持って行かれてしまうかもしれません。



加えて,保険会社が対応する交通事故の場合であれば,
ある項目を払い過ぎた場合に,別の項目で清算できるかもしれません。
要するに,加害車側(の保険会社)が
①~⑥を払い過ぎた場合でも,⑦⑧の段階で調整できる可能性があるということです。

これに対し,保険会社を通さない,若気の至りによる喧嘩の場合,
被害者と加害者同志で,賠償を決めれば,清算はできないこともあり得るでしょう。

要するに払い過ぎになるということです。


なお,喧嘩の場合,両成敗,つまり過失相殺が適用になることが多いです。
つまり交通事故でもあるように,7対3とか,6対4とか。

もし,喧嘩で怪我をさせてしまったからといって,10対0の前提で支払ってしまうと,大きな損失になります。

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

カテゴリー:弁護士民事裁判交通事故

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