392 払うのが保険会社だから,保険会社の言い分を信じるべきなの?

保険会社は,交通事故の損害賠償について,
私ら弁護士にとっては,
費用や報酬の支払は迅速にしてくれるし,
こちらが勝訴したときも,他の事件とは違い,控訴等をされることも圧倒的に少なく,
かつ迅速に支払ってくれます。
ですから,基本的に有り難い存在になるかもしれません。

    なお,前にも説明しましたが,
    保険金詐欺の疑い等,やむを得ない事情がある時に,
    保険会社が最後まで闘うのは,当然のことですので,
    それをとりたてて問題視はしません。

    いずれにせよ,裁判で決着を付けたら良い話です。



ただ,一般市民の誤解としてあるのではないかと思われるのは,
支払ってくれるのは保険会社なのだから,保険会社の言い分は正しく,
それに従わざるを得ないのではないか
と思う節があることです。

これは,実は,愛知県では医者にも多い問題です。
医者はおそらく別の理由からですが。

    日本の医者は,九分九厘健康保険という制度によって護られ,それに頼った経営や報酬を戴いています。
    つまり,財源となる方の意向をひたすら尊重する癖が付いているのだと思います。

    ですから,交通事故被害者が身体が未だ痛いと訴えると
    「治療を伸ばしたかったら保険会社の承諾を取り付けてこい」と,
    平気でのたまうわけ。
    医者の判断が基になって保険会社が払うべき金額が決まるとの認識が薄いかの医師が愛知県には多い。



今は多くの人が知っているように,
損害賠償の算定については,
保険会社限りの支払基準と,裁判所基準がある。

裁判所基準の方が一般に高額です。

ママチャリと四輪車の事故の場合,特段の事情がない限り,
ママチャリと四輪車は対等ではないと普通誰しも思います。
でも,保険会社は,道交法を盾に,
「ママチャリも車ですから,四輪車と対等の立場で処理します」
と堂々と素人には言ってきます。

でも,その後裁判所に事件が係属すると,裁判所は多くの場合,やはり対等には扱わないわけです。
もちろん,その裁判所の判断を保険会社は争いません。

過失割合等も,保険会社が交渉段階で言うことが裁判所で認められるとは限りません。

また,同じ保険会社の中でも,
物損を取り扱う部門と,人損を取り扱う部門とは別組織です。
しかし物損でいったん過失割合を譲ってしまうと,人損でもほとんどその過失割合になってしまいます。
ところが,物損の担当者は,人損を扱う権限がないにもかかわらず,
「物損の過失割合と人損のそれは必ずしも一致しないから大丈夫です。」
などと無責任なことを言ってくることがあるようです。

同じ事故なのに,物損と人損で過失割合が区別される例はほとんどないし,
そもそも人損の担当ではないのだから
責任の持てないことは言わないで欲しいです。

それで後の人損で痛い目にあった人は数知れないかもしれません。


前記のとおり,保険会社は,決まれば迅速に支払ってくれるのでありがたい存在です。
裁判所で決まっても払わない不埒なヤカラどもよりははるかに。

しかしだからといって,
保険会社が支払うのだから,保険会社の言い分をひたすら大事にしなければならないかというとそれは違うと思います。

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

カテゴリー:民事裁判交通事故

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