390 働かない若い父親と養育費請求

日本人は,未だ未だ真面目なので,男性はちゃんと働く人が圧倒的に多いです。

日本の女性も,生真面目です。
ただ女性の場合は,何かと父親とか夫とかを盾にして,その陰に隠れることも一応可能です。

    女性の場合,例えば不倫訴訟等を提起されてしまうと,途端に仕事を辞めてしまい,
    「お金がないから払えない」との態度を決め込んだりします。

    そしてお父さん等に頼んでも
    「私は関係が無いので支払う義務がない」と言って,払いません。

    しかし父親らは,当然娘の面倒を見ており,結局不倫訴訟対策に協力するわけです。

    もっとも,正社員の女性は簡単に会社を辞めたりはしないので,不倫訴訟による取りはぐれは比較的ない方でしょう。



男性の場合で,問題となるのが,学生気分の抜けきらない若いヤツです。

例えば高卒で働き始めても,同級生は大学生で遊んでいたりするので,
ついつい遊んでしまう。
仕事の自覚がなく,何かと辞めたりもするわけ。

遊びたい盛りの若年特有の社会的な責任感の問題です。

    もちろん,あくまでも比較の問題なので,決めつけているわけではありません。

    あたかも保険会社が若年は交通事故を起こしやすいとして保険料を高めに設定するのと同様のことです。

    もちろん,高卒でも,例えば立派な公務員として活躍される様な方も現に居ます。
    中でも家の事情で高専を出て公務員に成られた方は,本当に意欲があり,裁判所の組織についてみると,むしろ法学部の大卒者より出世することも希ではありません。



そうした中,責任感がない,人気のイケメン君が性欲を抑えきれず,子どもを作ってしまうことがあります。
しかも責任を取れずに逃げてしまうという例も起きます。
どこの裁判所にも,時々係属する種類の事件だと思います。私もかつて経験しました。

言ってみれば,婚約の不当破棄の類です。


問題なのは,先の娘をかばう父親の如く,両親が息子をかばうことです。
両親からすると,息子は未だ20前後ですし,
経済力もないので,「(可愛い息子の)若気の至りじゃないか」で済ましたいわけ。

    「若気の至り」と言う親が本人の代わりに責任を持って支払えばよいのですが,
    その段になると,親は一転,息子本人の問題だと言い逃れするわけ。
    しかも責任を持って働かせることもしない。

もちろん,産んだ女の子の両親は黙っていないので,結局,両家の紛争に発展します。



このように,婚約は破棄されてしまったが,子どもは生まれてしまった。
しかも若い男の子は,簡単に仕事を辞めて働きません。
親の陰に隠れているのです(=当面はすねをかじって働かない,を決め込む)。

この場合,産んだ女の子としては,養育費はどうしたらよいでしょか。


養育費は,若い父親が働いていないからゼロだというわけにはいきません。

働こうとすれば働けるのに働かない男性の場合は,推計で養育費を割り出すことができます。

つまり賃金センサスで同世代等の賃金の平均等の数値を取って,
ちゃんと働けば,このくらいの稼ぎはあるはずだとして推計の上,
家庭裁判所に養育費の審判を求めるべきことになります。
 →賃金センサスへ

なお,子を産んだばかりの女の子は,普通働けないのかもしれませんが,
その場合も,パートタイマー程度の収入は理論上得られるはずだとして,
養育費の算定の基礎に組み込まれます。

逆に言えば,産んだばかりの女の子ですら収入算定されるのですから,
まして元気盛り働き盛りの男の子は,たまたま働いていなくても収入を推計するのは当然です。

    もちろん,現に働いていない限りは,給与の差押えまでは直ぐにはできませんが,
    男性は何時までも働かないわけには実際行きませんから,働くようになったときに強制執行を仕掛けます。

    なお,給与差押えの範囲は,なんと給与額の半分まで,です。
    借金一般とは違い,養育費では,差押えられる給与の範囲が倍増されています。

    その他,遊び盛りの男の子が中古の車でも買ったら,それを差押えてもよいでしょう。



最後に,裁判所との関係で注意を要するのは,
調停の申立てにはしないことです(裁判所は調停を促す傾向が強いですが)。
あくまで審判を申し立て,裁判官の公式・正式な文書による判断をもらって下さい。

(審判を申し立てて,裁判所が調停に付しても,その調停は単にオプションなので構いませんが。)。

調停オンリーで行くと,話し合いが決裂すると,それで裁判は終了してしまうからです。

    両家がそれぞれ子どもをかばって争う場合,話し合いだけで解決は付きません。



もう一つは,早めに養育費の審判の申立てをすることです。
裁判所の運用として,申立て以前の過去の養育費の支給は,原則として認めません。
ですから,相手の若い男の子が働いていないからと言って,ずるずる申立てが遅れると,
その分取り立てられる額が消えて失われていくことになります。

申立ててしまえば,その月以降の養育費は累積していきますので,働きはじめたら,その累積した養育費を基に強制執行をかけたらよいわけです。

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

カテゴリー:家庭裁判所

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