366 こんなオヤジは子どもの面会交流も否定される(前編)

面会交流は,子どものため,子どもの福祉のためにあります。

ですから,夫婦が仲違いして離婚等したからと言って,
母親が父親に会わせないという,「固有の権利」があるわけではない。

そして,抽象的に言えば,子どもにとって両親は本来必要なはずだとの命題もある。

それらから,結局
原則として,子どもの面会は認めるべきという命題も出てくることになります。

すると,運用としては,調査官であっても,面会許可やむなしに流れやすいわけ。

でも,この両命題が,抽象的なまま,ただ形式的に運用されてしまうと,やはり問題?と思われる場合も出てきます。


例えば,こんな例を聞きました(前にも少し触れたかもしれません。)。

婚姻費用を求めて裁判所窓口に来た女性に,
「離婚調停」の書面を渡して,その中で婚姻費用の話し合いをと,誘導された。
婚姻費用の審判は,その誘導のまま申し立てなかった。
これに対して夫は,直截に面会交流の審判を申し立てた。
・・・・何か月も婚姻費用を払っていないのに,です。

すると,主要な用件である婚姻費用の話はまったくそっちのけで,
調停では調停委員に加えて,調査官まで出てきて,寄ってたかって,
「子どもを会わせろ,会わせろ」としきりにと言うのだそうだ。

    これは裁判所内部事情,つまり調停申立てよりも審判申立ての方が重要視されるという悪しき慣行によるものであると思います。
    審判は,最後は裁判所が決断を正式に公文書で示すものですので,調査官・裁判官は,仕事のしんどさが多いので,何とか話合いで解決して決定書の作成を回避したい思惑も出てくるのです。

    家裁は不夜城のように忙しい部署なので,それも仕方ない面はあるのですが。

よくよく考えると,
婚姻費用の支払だって,子どものため,子どもの福祉のためです。
しかも日々の生活の問題です。
父親が子どもにしばらく会えないことより,遙かに重大かつ緊急性があるともいえなくもない。
だからこそ,婚姻費用の算定基準というものができて,迅速に対応できるようにしたのです。

もちろん,婚姻費用の支払と面会が交換条件にはなりません。
いずれも子どもの福祉のためのものだからです。
だから,婚姻費用を払うまでは会わせないということはできない理屈にはなる。

しかし,逆に,父親が,「子どもを会わせたら婚姻費用を検討してやる」との態度や,家裁がこれを是認するかの対応も問題です。

しかもそもそも婚姻費用も子どもの福祉のため,面会も子どもの福祉のためであれば
なぜお父さんが,面会するにあたり,婚姻費用を支払わないでよいことがありましょうか(注1)(注2)

    せめて,調査官は,父親の発想がそもそもおかしいこと(子どものことを真剣に思っていないかもしれないこと)くらい検討くらいしたらどうなんでしょうか。

    っていうか,ただ単に,調査官らは,両方の子どもの福祉の問題を同時並行して取り扱えば良いだけです。



結局,このようなアホな対応が生じるのは,前記の理由のみならず,より根本的に,
最初に上げた各命題を,ただ単に形式的に適用しようとするから生じたものではないかと思います。

    (注1)妻への生活費支給が嫌なら,せめて子の生活費分だけでも払えばいいじゃないですか。
      真に子どものことを思っているのならば,のお話。
      ・・・・もちろん後に過去の婚姻費用の支払を求められるが。

    (注2)たとい婚姻費用は払っているお父さんでも,
      結局その支払が給料日から5日も10日も遅れるとなると,
      やはり子ども思いの父親であるかは,やはり少し疑問符?が付きます。
      一緒に住んでいると仮定して下さい。
      我が子の無邪気な笑顔を見ながら,生活費支給を遅らせることをするのでしょうか?

(後編に続く)

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

カテゴリー:夫婦家庭裁判所家事事件

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