361 老いた親の世話と,その巨額預金の帰趨(中編)

(前回からの続き)
子ども達(相続人)の1人が母親の巨額預金を使い込むと,
母親が生きている時は,
母親に対する関係で不当利得の返還義務を生じるわけ。
(母親による,使い込んだ金返せ請求です。)

もしそのまま母親が亡くなれば,母親のその使い込んだ子への不当利得請求権を
他の相続人が相続割合に応じて自動的に取得する。
だから,他の相続人は,母の不当利得の相続割合分について,
「わしの持分の金返せ請求権を行使する」となるわけ。

    預金のまま,母親がなくなった後に,子の一人が使い込むと,
    前回述べたとおり,相続した割合による預金債権を使い込まれたとして,
    他の兄弟は使い込んだ人に不当利得請求することに。。



「使い込んだ」というと,如何にも分かりやすい表現です。
要するに,横領のようなものです。

しかし実際は,そこまで単純ではないのです。

老母の世話をしていた子が必ず出してくる主張があります。
「私は母親の許可を得て使っていた」等です。

「面倒を見てあげているので,母が感謝して私達にくれた。君達の分はもうない。」
この主張の通りだとすると,前記不当利得等の理屈を軽々超えてしまうのです。


A面倒を見る対価として貰ったのか,それとも
B単に預金の管理を任されただけなのか
①横領的に使い込んだか,
②母の必要な物に使いつつも,自分達も得をする余計な物も結構使ったのか
という風に見ていくと,意外と境界は微妙です。

Aになれば,使い込んだ子は先の例で4000万円合法丸取り
B①だと,使い込んだ子は,他の3人兄妹に1000万円ずつ返還義務が生じる。
(前記の不当利得)
B②はその中間となるわけ。

Aだと他の兄弟は,猛然と反発,
B①だと,母親の世話をしていた子が猛反発する。


こうした争いの場合,一体どう考えたらよいのでしょうか。
(後編に続く)

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

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