360 老いた親の世話と,その巨額預金の帰趨(前編)

相続で,
例えば銀行預金をお母さんが沢山持っていた状態で亡くなったとき,どうなるでしょうか。

仮に4人の実子なら,母の死亡時に4分の1ずつに当然に分割されたものとみなされます。
仮に4000万円の預金なら,
遺産分割協議を通さずとも,1000万円ずつの個人の権利に直ちに変化するわけ。

    ただし,例外として,
    例えば,各種不動産の遺産分割の調整弁とするなどのために,
    その預金を活用すべく,相続人全員が,遺産に含めることを特に合意すれば,
    不動産と同様,遺産分割手続によって分けることになります。
    ・・・・その場合,もちろん預金は均等で分けることになるとは限りません。

このように,原則,遺産分割が回避されることは,
最近は知っている方は多いかと思います。


ではその次です。

もし,1人の相続人が,母親の巨額預金を無断で使い果たしたらどうでしょう。

    4000万円くらい,ちょっと使う気によれば,直ぐ終わりますよ。
    私の見た例では,22億円も相続した人が僅か3年で残り1000万円を切ってしまった。

その使い込み事案の場合における,他の相続人の救済手段は如何に。

これは不当利得請求(民法703条,704条)になります。
法律上の正当な原因なくして他人の損失により利得を得た場合だからです。

    場合によっては,不法行為請求でも良いかも知れません。
    他人の権利を違法に侵害した,として。



亡親の預金とはいえ,前記のとおり,遺産分割の問題ではないので,
遺産分割のように家庭裁判所でするのではありません。

家事調停や家事審判等はあり得ません。

金の貸し借りの問題や交通事故の損害賠償等と同様,地方裁判所に提訴します。
あくまで民事訴訟の提起になります。

    先の例で1000万円の不当利得請求なら印紙額は5万円もします。
    遺産分割の方が安くていい?



一般の方には,実に分かりにくいですよね
(中編に続く)

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

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