351 世界共通言語と,母国語で刑事裁判を受ける権利

(前回の続き)
前回,明治時代に,高等近代学問用語を,先人達が欧米の概念を全部翻訳してくれた,そして
だからこそ,いまでも英語なしで,すべての日本人が,高等近代学問を日本語で探究できると。

    これは,今風にいえば,日本人の幸福追求権の基礎基盤を確立してくれたものともいえるのではないかと。

今回は,その続きです。

世界の標準言語は,英語又は米語。
皆知っていますよね。

ここで,日本人が日本で刑事裁判を受けるとき日本語で受けられるのは,当たり前です。

では,英語や米語を母国語とする米国で,
世界共通言語である英語米語のしゃべれない日本人が刑事裁判を受けるときは,
どうなるでしょうか。

ちなみに,米国の裁判所ですから,裁判長や検察官や,弁護人も,英語米語で話します。
ってことは,被告人となった日本人は彼らが法廷で何を話しているか分からない,でよいでしょうか。

答えは,日本語の通訳をつけなければならない,です。

    こう言ってしまえば,なんだ,と思うかもしれません。

    しかし,米国の裁判所で,しかも世界標準言語で裁判されて文句は言えないのではないか,
    と思った方はいないでしょうか。

    米国人は,日本に来たら,堂々と平気で日本人に英語で話しかけるし,
    逆に日本にいる日本人の方が,英語を用いてしゃべるよう一生懸命気を遣っていることが多いじゃないですか。

    そんな善意の日本人は,米国の裁判を受けるときは,分からない英語で裁判されてしまう,と恐れても私は仕方ないと思ったのです。



しかし,裁判を受ける権利は,基本的人権の最たるものです。
各種の基本的人権を護るための基本的人権とさえ言える,
いわば各種人権を支える大元の権利。

    例えば表現の自由の保障を巡って裁判になる場合は
    裁判を受ける権利が表現の自由の保障を支えているわけ。

    産経新聞のソウル特派員記者の逮捕・起訴の例を見て下さい。
    あのような逮捕拘束はあってはならないことですが,それはともかく
    裁判が受けられなければ,特派員の潔白を証明する手段さえ奪われるわけです。

そうした中で,裁判をそもそも受けさせて貰えないとか
受けられても,物が言えない状態にされるのは,裁判を受ける権利の否定になるわけ。

    「物が言えない状態にされる」とは
    ①そもそも裁判で発言や弁解がさせて貰えない場合,のほか,
    通訳がないために裁判の進行内容が分からず,結局弁解も何もできない状態に置かれた場合も一緒です。

ですから,母国語を米語とする米国の裁判所で,しかも世界標準言語の英語米語で裁判されるからといって,英語の話せない日本人を,通訳抜きで裁判に掛けることは違法になる。


私は,高校大学と,英語・ESSクラブに入ったクチなので,元々英語は好きだし,米国人がやるディベート(英語でやる)の訓練をしたこともあります。

でも,日本人って,(英語好きな)私も含め,どこか勘違いしていないでしょうか。
母国語(の通訳入り)で裁判を受ける権利が基本的人権の最たるものであることからして,本来,母国語って本当にその国の人にとって大事じゃないですか?

    そもそも,英米人が世界共通語にしたのも,彼らにとってそれが便利だからでしょう。
    彼らはどんなに能力のない人でも,海外で英語の先生のバイトくらいはできるとしています。

    母国語を大事にしたい,それで何処でも通用させたいというのはどの国の人も一緒です。
    何処でも,というのは,何処の国でも,の意味のほか,ありとあらゆる領域でもということです。
    裁判の領域だけでなく,大学高等学問だって母国語で受けたいし,母国語で書籍を読み,書き,議論したい。

    何が悲しくて,他国の言葉を使って,裁判を受なきゃならなかったりすることがあろうか。
    同様にして,他国の言語でないと学問さえできなくなったり,
    自国への旅行外国人(米国人)に対してすら,気を遣って母国語ではない英語で一生懸命応対して差し上げなければならないの?

    我々は,英米人の手下・家来なのでしょうか?

英語が大変にできた大学の英語ESSサークルの先輩が,よく言っていました。
英語を学習するサークルの大先輩なのに,です。
「日本の街で,英米人を見かけたら,是非日本語で話しかけよう。」
って。

私は,先輩の意見は正しいと思うし,翻って
やはり前回触れた明治の先人達の偉業は,本当に凄いと思います。
我々の現在の幸福追求権をお守りしてくれました。

戦後70年,そろそろ敗戦国民根性・奴隷根性は止めにしましょう。

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

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