335 裁判所だって,仕事納めと仕事始めくらいは・・・・。

私は,元裁判所にいた人間ですが,
裁判所の文化や伝統にそぐわないタイプの人間であったことは自認しています。
要するに,変わった人間ですので。。。

だから,裁判所のしきたりには,
「はて?」と,勝手にそう思うことは時々あります。
個人的な見解を,いちいち吐露しませんけどね。


ただ,1つだけ,「こんなの別に良いんじゃないの」
と思うものがありました。

裁判所が,弁護士?からの非難でやめてしまった慣習です。

それは従前,毎年の仕事納めの12月28日だけ,
午後5時の勤務時間外に,庁舎内で,
お互いの慰労と感謝を込めて,各裁判部や書記官室,総務の人達が各部屋で飲み会をやり,
そして,各人が他の部署を回って,日ごろの垣根を超えて,
なおかつ,時間も忘れて,自由に語らう慣習があったのです。

    こういう自由な対話は,同じ裁判所内でも仕事納め以外にはなかったんです。

しかも私が裁判所に入った20年以上前は,
仕事納めの日は,仕事はそれなりに暇で,期日もほとんど入れずに済んでいましたし,
弁護士事務所からの訴訟提起や各種申立て等の書面の提出はまずありませんでした。
もちろんあれば,それこそみんなで協議して仕事しました。
現にみんな帰宅せずに残っているのですから。むしろ多くの人達で協議できるくらいなのです。
縦割りの普段よりもむしろ,より多くの人に相談しながらできるところさえある。

    20年以上前の当時は,弁護士事務所も,年末年始はせこせこ働かず,
    特に年始は,小学生よりも長く休んでいました。
    1月は10日くらいまで10日間は優に休んでいたのです。

それが時代とともに,弁護士も裁判所もどんどん忙しくなりました。
28日の午後5時ギリギリに申立てをする例も少しずつ増えました。
年始も,3日までしか休まない弁護士事務所が今では普通です。
時代が忙しくなったのかもしれません。

    だって,30年ほど前は,正月は東京ですら,
    1月3日まで店が殆ど休みなために,年末に買い出しておかないと,生活できなかったんです。
    極例外的に正月に店を開ける喫茶店は,コーヒーがいつもの2,3倍の値段になりました。
    それが今や遅くとも正月2日から店はだいたい開いています。
    そもそもコンビニは年中無休ですから。

ところが,約12年ほど前,昔ながらのやり方で,
午後5時過ぎに,裁判所の庁舎内で飲み始めた職員を見た弁護士?が,
あろうことか,当局に抗議したようなのです。
私が当時勤務していた大庁の裁判所に関する抗議だと聞いています。
(なお,弁護士会は裁判所の隣にあるし,午後5時過ぎても庁舎内に入れます。)

それで,そうした仕事納めの飲み会は裁判所は全国一斉に辞めることになりました。
当時は反日サヨク・マスゴミも健在でしたので新聞報道等の非難を恐れたのかもしれません。
ともすれば,弁護士がこれに同調する,乗っかる,活用するかの場面も当時はあったかもしれません。

それから以後は,仕事納めの日は,
昼休みに,みんなで,お寿司等を取ることだけになりました。
(各部単位毎にです。横断性はありません。)


私に言わせれば,抗議した弁護士?は,
何か,余裕のないというか,むしろ品のない態度だと思います。
自分が珍しく?仕事していたから腹立たしかったのでしょうか。

その弁護士?は夜仕事している間,一年中何があっても,お酒は一切口にしないのでしょうか。
(言っておきますけど,飲酒運転の話ではありませんよ。)

    もちろん,仕事納めでもう酒を飲み始めたことを理由にして,
    国民の急ぎの申立てを受け付けないとか,
    刑事事件の身柄釈放申請であるところの保釈請求を受け付けなかったというのであれば,
    それは絶対に許されません。

    しかし,年に1度だけ,仕事納めの日の午後5時から庁舎内で飲んでいたこと等をおかしいという方がむしろ全く品がないと思います。

    もとより例えば,午後5時の段階で,
    既に起き上がれないくらいにぐでんぐでんに酔っ払っていたならともかく,
    そんなのは,長い裁判所生活の中でも見たことはありませんし,絶対にありません。
    それは,この私ですら保障します。
    裁判所の内部で,評価されないでいる方でも,公務員。真面目でしたよ。

    そもそも裁判所は,元々かなり真面目な組織で,伝統的に言って,
    普段も年末も元々全然飲まない人も,実に半数ほどいるのです(コーラ・烏龍茶派)。

    おまけに,仕事納め以外は,部署によっては,午後5時以降もかなり残業して,
    夜遅くまで煌々と明かりが点いていることも日常茶飯事なのです。
    普段,平日夜8時に来ても,庁舎のあちこちの部屋は明かりが煌々としています。
    (もちろん普段の残業時は飲んでませんよ)

    日々残業している裁判所職員の姿は,その弁護士?だって実は知っていたと思うんです。



だから,私は,当時その弁護士?は,一体何を余計なことを言うのかと思いました。
今でもそう思います。

    仕事はおろそかにしてはいけない・・・・
    そんなことは元々当然のことです。



話は変わって,年始のことですが,
裁判所も,昔は,年始に,振り袖を着てくる女性の裁判所職員さんも大勢居ました。

これは,非難が入って止めたのではなく,時代の流れ,
おそらく着付けや行き帰りが大変なので,女性が各自自然に止めたのでしょう。

でも,例えば,先の口うるさい弁護士?が
「年始に振り袖なんて着てきやがって,そんな格好で仕事ができるかっ!」
と言ってきたら,
多くの方は,ぶっ飛ばしたくなるのではないでしょうか。



追記:
「弁護士の抗議」により,
は「弁護士と名乗る者の抗議により」
と言った方が無難かもしれません。
私が抗議の電話等を直接受けたわけではないですし。
(念のため,言っておきますが,弁護士一般は交際関係やお酒等は寛容です。
逆にストレスがたまるので,結構飲む方も伝統的には多いのではないか?)

いずれにせよ,仕事納めの庁内の飲み会を辞めた理由は,それだとのお達しがありました。


あと,私は父が市役所勤務でしたので,多少はその実状は聞いていますが,
裁判所の職員の方が,(組合はありますが)政治権力とのつながりは全然持ちにくいですし
司法府の独立。なお裁判官の独立により,裁判官が政治権力と関連することは絶無。組合もない。),
最高裁がしっかりフォローしているので,公務員の中でも,真面目さはピカイチだと思います。
行政職と司法職との違いからくるものもあるかもしれません。
(市役所のつまらない職員をカットして,裁判所職員や裁判官を増員をするべきだと思っています。)

でもその生真面目さが,年にたった一度の仕事納めの庁舎内の飲み会を止めることになりました。

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

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