306 調査官夫婦,夫の辞任と妻の献身

かなり前のお話です。

私の知っている調査官で,子ども思いの人情味溢れる良い調査官でしたが,
ついつまらない出来心を起こして罪になり,結局辞任してしまった例がありました。

彼を知っている人であれば,誰でも「まさか,どうして?」と言うと思われます。


ところで,調査官には2種類あり,子どもにそっと寄り添う方と,
出世意欲満々で論文を多く書いて出世していくタイプとがあるようです。

    後者は,お役人の世界ではよくあること,
    少なくとも従前はよくあったと言った方がよいかもしれません。

    論文を書いたり,これまでの実務のあり方等を総覧して整理することで,
    仲間や組織のためになったりするとお役所の世界では出世できるのです。

    ちなみに,民間での出世は,イノベーションに貢献した場合です。
    例えばウォークマンや新素材等を開発して世界ヒットを飛ばしたり,
    あるいはローコスト高付加価値の画期的な製法を確立して,会社の存続や発展に貢献すると出世するのです。

    お役所の世界でも,それに類するものがないわけではないのですが,
    お役所は,良くも悪くも安定していること,法治主義に則る必要等からも,
    それよりもむしろ,論文等による出世が結構あったのです。

    他方,実務肌の人って,やはり結構日々キズを負います。
    事件は小説よりも奇なりですし,むしろ戦いの日々です。
    誠心誠意やっても心なき非難・苦情が出ることも当然あります。
    どんなに実力者でも,実務はキズを負いやすいのです。

    論文を書く人は,悪く言うと,実務によるキズを回避したいために,綺麗な身にしておきたいタイプかもしれません。
    出世すると,実務に携わる機会が減るのです。



先に挙げた調査官は,実務肌でした。子どものことを考えて寄り添っていた方です。

それが,ばかばかしい出来心で辞めることになったのです。

ただ,その方は,その後,大変に頑張られて,
かなり難しい国家試験を通られて,事務所を開いているそうです。

元々調査官は優秀だからかもしれませんが,相当猛勉強されたようです。
またしなければ合格はできません。

そして,それを陰で支えたのが,同じ調査官の奧さんだったとのことです。
過ちを糾弾して離婚することもありませんでした。
ちくちく責めたり等ももちろんせず,ただ夫の更生に期待して,
試験合格まで必死に支えたと聞いています。

奧さんも実務肌の人情味溢れる素敵な調査官だったのでしょう。


こういう方に少年事件や家事事件を担任して欲しいものです。

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

カテゴリー:調査官家庭裁判所

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