302 購入商品の返品・払戻は買主の権利ではない

一端購入した商品の返品-代金払戻は,買主の権利ではない。

これは,法律を知らない人であれば,仕方ないのかもしれませんが,
勘違いしている人が多い。

なお,不良品の場合は,一応別です。
この場合は,そもそも購入前の段階で,売買契約の中身の商品に問題があったのだから,
買主は契約の解除,つまり返品と代金払戻ができることがある。

    ただし,些細なこと,例えばカタログと色合いが違う等を理由とする場合は無理,
    返品は法律上不可。

これに対し,
商品としては当該商品の規格に適合する商品であって,
売買は別に問題なくなされた時は,いくら買主が気に入らなかったからといっても,返品払戻はできない。


安売りスーパー等では,気易く返品に応じてくれるが,それは店の好意であって,客の権利ではない。

    権利でない証拠に,ネット通販等の場合,仮に好意で返品に応じるとしても,
    返品送料は返品者負担となる。

    また,そもそも電車の切符を行き先の金額よりも大きい切符を間違って買って乗り込んだ時,行き先よりも先の分は絶対に電車に乗らないのに,差額分の代金の返還には決して応じてはくれない。

なんなら,高級店のルイピトンの正規代理店でバッグ等を買ってみて欲しい。
その上で,家に帰ってから,やっぱり止めたと思い,
もう一度店に行って返品・払戻を求めたら,断られるのではないか。

言うまでもなく,
店は,完全未使用,完全未開封でも返却・代金返還の義務はない。

この場合,一口に返品と言うが,実は,再売買契約をしている/することになるだけ。
そしてこの再売買をするかどうかの判断は,店の自由意思に委ねられる。
早い話車の下取り契約のようなもので,下取りしてくれないことはあるということ。



我々をいらだたせるのは,
安売りスーパーで,レジに大勢並んでいる中,
返品要求する元客が,レジに並ばずに,先頭に割り込んでくるのだ。

元客だと言ったのは,既にいったん買い終わっているばかりでなく,そもそも返却するヤカラだから,店にとっては本来客ではないワケ。
なのにあたかも客面して,しかもレジの列の先頭に割り込むのだ。
自分には優先権があると思っているんだ。

何が問題なのだろうか。

こういったら分かるだろうか,

例えば,ある人が,一度買い物を終えて店を出た。
ところが買い忘れに気づいて,もう一度店に戻り,品物を手に取り,再びレジに向かった。
この時,レジの列の後ろに並ばずに,先頭に割り込んでよいだろうか。
「私はさっき買った先客だ。だから買い忘れ商品は優先的にレジを通して欲しい」
と言って通るだろうか。

この場合,列に並んでいる他の客は怒り出すだろう。
二度買いする客は,本来店にとっては立派な,むしろ有り難いお客であるにもかかわらず,だ。

二度買いの客ですら列の後ろに並ばされるのだ。
況んや,もはや既に客ではなくなった,
逆に返品とお金を要求して,店の営業にある種迷惑と厄介を掛けるヤカラが,
むしろ堂々と「私はお客よ」「しかも先客なんだから優先権があるわ」とばかりに,列の先頭に割り込んでくるのは,二重の意味でおかしいということだ。

    しかも返品されたものと知っていたら,別客は,その返品商品は正直買いたくはない。

    ルイピトン店が返品を断るのではないかと言ったのは,この意味だ。



にもかかわらず,レジ店員でさえ先客であるかと誤解して,法律上義務のない返品・払戻要求に対し,親切にかつ優先的に扱ったりするので,困ったものだ。

せめて,レジの列の後ろに並ばせて欲しい。
   もはや客ではないけれども,かつてはお客だった,お客になろうとした人なのだから。

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

カテゴリー:民事裁判法律相談

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