250 子どもは神の如き叡智あり・・・・両親の別居と子の分属論

両親の別居と,子ども達の各監護権・親権等をどうするかの問題です。

両親がそれぞれ,
その子ども達に真剣に関わり,積極的に子育てをしていたとしましょう。

    よくある日本の風景みたいに,
    お父さんが夜中まで働いていて,家庭内で存在感がなく,
    子ども達と接する時間が殆どない,
    給料を入れているだけの働き蜂
    は,お気の毒ですが,この際度外視してください。

    このお父さんは実に立派ですが,悲しいかな,常日頃子ども達との接触がありません。



お父さんがお母さんに以上に子育てや身の回りの世話を日々真剣にしていた場合,
しかも子ども達のスポーツ等にも親身になって指導してきたそんな子煩悩の父。
もちろん,子ども達は,お父さんも大好き。

そんな事例で,夫婦が残念ながら別居になったとき,裁判で出てくる論点が,
子どもは兄弟一緒に同じ親が育てるべきか,それとも,各親に分属させるべきか

です。

結論を先に言うと,
家裁の調査官は,とにかく理屈を付けて,
兄弟を一緒の親に育てさせれば良いとの意見書を出す例が圧倒的に多いと思います。

    それは,調査官も所詮,エリートお役人,要は,事なかれ主義なんです。
    万一もめ事が起こったら困ると思い,一方の親に全員固めます。



しかし前記事案に関しては,私は違うと思っています。


第1に,子どもとの相性は,全員一方の親にあるということはむしろ少ないです。
・・・・ということは,一方の親の,調査官等のエゴ(ご都合主義)にすぎないかもしれないということです。

第2に,一方に固められると,その親は,親とは自分だけだと勝手に思い込み,うぬぼれます。
つまり,他方の親なしで家庭内が自己完結するため,他の親は必要ないとして,むしろ自分より劣った立場の人間,つまり単なる金づるくらいにしか考えないことになりやすい。
しかも配偶者の昔年の恨み?も相俟って,態度は冷淡になりやすいです。
面会交流も適当に対応されやすく,自分の都合を子ども達,そして他親に押し付ける。

    子の福祉とは両親の別居の有無に関わらず,子ども達の両親への接触が最大限に保障されること,ですが,まさにこれに反する危険がある。

第3に,以上に対し,子ども達を分属させると,
子ども達同志をお互いに会わせよう,そして他方の親に会わせようという動力装置を各親の頭の中に埋め込むことになります。

    子ども同士が会いたいといえば,各親は配慮対応せざるを得ないのです。
    仮に内心は他の親に会いたいと思っても,「兄弟に会いたい」と言えば,両方とも叶うんです。
    面倒を見てもらっている親に気兼ねなく面会希望の申出ができるんです。



このように考えさせられるきっかけになった事件があります。
名古屋家裁の裁判官時代に担当しました。

それは,両親がやはりそれぞれに子どもに深い強い愛情がある場合でしたが,
様々な資料,それぞれ調査官意見等から,どうやら,
なんと子ども達同志で話し合って,両親に気を遣って
「お前は,お父さんのところに行け」
「私はお母さんのところにとどまるから」

といったやりとりがなされた形跡があったのです。

子ども達は小さいながら,両親をよく見ており,しかも大変気を遣っているんです。

親よりも優れた,まるで神のような存在,そして洞察力付き思いやりです。


ほかにも,親権の問題ではありませんが,
小さい子どもが,寂しく単身赴任しているお父さんに電話で,
「今度一緒にお風呂に入ってやるからな」
と小生意気な言い方ですが,父親を気遣う言葉を述べる例もあります。


私は,いつも思います。
子どもは神であると。子どもは,親の努力や誠意を肌で感じていると。
知らないのは,親,裁判所,そして調査官だと。

こんな神のような存在が分属して不幸はありませんよ。

    かえって,子ども同士,そして他の親に会うための相互作用と力学が頻繁に起こるため,
    子どもの福祉の総量は,結局一方の親だけに固めた場合よりも多くなりますよ。

大切なことは,
どんなに方親が良い親でも,同時にやはり良い親であったもう一人の代わりまではできないことです。
1人の親では,その分子どもの福祉には反するおそれもあるんです。



裁判所ももう少し積極的になるといいですよね。
今のままでは,実力行使,やった者勝ちをただ追認するだけ。
調整能力に欠け,無力無作為

これでは,国民が見限るようになりますよ。

    また,単に杓子定規の意見を書くだけなら,事務次官クラスの給料を貰う資格なんて調査官にはないですよ(ただし,高等裁判所所在地の本庁の首席調査官)

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

カテゴリー:調査官家庭裁判所

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