237 借地借家法 借地の立退を求める正当事由

借地借家法5条6条は,
借地からの立退を求める場合には,契約が期間満了により(自動)更新される前に,更新につき異議をとどめるとともに,その異議につき,正当事由がある場合に解約が認められると規定しています。

その正当事由は,
地主側の事情
借地人側の事情とを
比較考量して決められます。

    なお,借地借家法の規定の適用を主張するには,
    借地人名義による建物の登記が必要となることがあります。
    借地契約の当事者や相続人(会社合併)等との関係であれば不要ですが,
    土地の所有権が既に第三者に移転されてしまった場合には,
    建物に登記がされていないと,その第三者に対し原則として借地権を主張できません。
    (ただ土地譲受けの第三者が背信的悪意者であるときは例外です)
    ・・・・借地人の名で建物の登記しておくことに超したことはありません。

    また,少なくとも,
    合計6か月分以上賃料の滞納があるときや,
    3,4か月分程度の滞納があって,程なく未納が解消されたとしても,
    ただそれが何度か繰り返されている場合などには,
    以下の正当事由なしで契約解除が認められるようです。
    この場合,立退料は不要です。

    更に
    地主を酷く困らせる,重要な契約違反による借地使用をされる場合,
    所謂用法義務違反として,以下の正当事由なしで契約解除がされることもあります。
    これも立退料は不要です。

【地主側の事情】
①当該借地について,営業ないし居住という自己使用や親族等第三者が使用する必要性
②生計事情はどうか
③地主側の(隣接する)建物の改築,修繕,新築の必要性。
④当該借地の売却の必要性の有無程度,または高層建物建築等による当該借地の有効利用の必要性の有無程度
⑤立退料や移転経費の提供の用意の有無
⑥賃貸借当時の事情,例えば権利金の有無,近隣との賃料比較
⑦地主の破産,地主変更の有無等


【借地人側の事情】
①自己使用(営業/住居等)の必要の有無程度
②生計事情はどうか。
③借地上の自己所有建物の賃貸する必要性
④従来の経緯(借地人の背信行為の有無程度,誠実さ等)
⑤借地人の破産等


以上を頭において,チェックしていけばよいかと思います。

    地主さん側も借地人側も,生活状況や当該土地を必要とする事情は,まさにそれぞれ千差万別ですので,詳しい実情の比較になります。



なお,借地借家法6条にもあるとおり,立退料を支払うことで,正当事由が補完される場合もあります。

    実際の多くの借地事例は,歴史も関係も密接であり,
    しかも解約には借地に対しそれぞれが利害を持つはずですので,立退料の検討は必要な例が多いようです。

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

カテゴリー:借地借家民事裁判

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