12.貸金の消滅時効援用とブラックリスト

ブラックリストとは,借主が支払わなくなると,貸金業者からの情報提供に基づいて信用情報機関に管理され,その加盟する全金融機関に「金融事故情報が共有」された状態になることです。

いわばファイル共有ソフトの様なものです。


ここでもし,貸金が消滅時効にかかり,かつ
貸金業者にそれを援用する旨の内容証明郵便を出すと,支払う必要はなくなります。

問題はブラックリストはどういった対応になるか,です。

(1)銀行系以外の信用情報機関
ア クレジット会社系や銀行の小会社の信用保証会社は貸金が時効で0円になったと記載されてから5年間事故情報が残ります。
イ サラ金系の信用情報機関の場合も基本5年です。
ただその5年の起算日が,時効の起算点・最後の弁済のあった日に遡るので,時効の完成期間の5年と打ち消し遭う形になり,結局時効が現に認められた時に事故情報は抹消される形にはなります。

(2)銀行系の信用情報機関
ア 銀行は,借主に不払があると,直ちに小会社等の信用保証会社に肩代わりさせ,その時点で貸金0円になりますが,そこから5年は事故情報が抹消されません。
ただ時効が完成した以上肩代り日から既に5年程度経過した場合が多いので,その点は(1)イのサラ金系信用情報機関と似て来ます。

イ それを立て替えた信用保証会社は,新たに請求してきます。
その会社が銀行の小会社の場合は前記(1)アのとおりです。
立替日から現在5年の経過で時効が完成しても,情報の抹消のためにはさらに5年の経過が必要です。

ウ 県の信用保証協会が保証人である場合
この場合,信用情報機関による情報の一元管理機関は存在しません。
県の信用保証協会は,自らが独自に獲得遭遇した事故情報を独自管理しています。
自ら遭遇した事故ですから,決して抹消はしません。

    ただ,独自管理なら,他県の信用保証協会は知らないのでしょうか?

    実は,他の信用保証協会は,やはり情報共有により知っています。
    県の信用保証協会は,保証人になるとき,事故情報を他の信用保証協会に共有させる旨の個別承諾を取り付けているのです。
    つまり信用情報を一元管理する組織がないだけで,結局一緒です。

    しかも永遠に消えない分一層厄介かもしれません。



それにしてもブラックリストは,実に厄介な「ファイル共有ソフト」ですね。

                    -byフローラ法律・岡崎 from 2013.3.24-

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